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ドコにもいかないでね…
官能リレー小説 - 女性向け

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ドコにもいかないでね… 5

健吾は呼吸を整える私の髪をなでて微笑む。
キスをくれる。
抱きしめる。
愛されるってこういうこと?なんとなく暖かい気持ちになる。愛情をどう表現していいかわからない私は困ってしまった。大好きなのに…私は彼の首に手を回して力一杯抱きしめた。これが私の精一杯の表現方法だった。
翌朝・・・目覚めるとお昼近かった。健吾はまだ眠っているようだ。その寝顔を見ていると、なぜだか笑みがこぼれた
アタシは…ベッドからそっと抜けた。着替えてから外を見る。とてもいい天気。

「少し散歩してみたいかも」

私は健吾の部屋の鍵をかけて外へ出た
外は空気が冷たい。しばらく外に出ていなかった気がする。昨夜、健吾に抱かれてから私の何かが変わった気がする。
今だって向かう先は…



『ひさしぶりだね。ずっと来れなくてごめんなさい』


日の光を浴びて黒く光る私の両親がいるところ。
私を置いていってしまった両親を恨んだことだってたくさんあった。
後を追いたくてナイフを握ったことだってあった。


でも今は…
大切な人がいる。

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