新居は閑静な住宅街の庭付き一戸建で60坪ぐらいの中古物件だ。
しかし、内装外観ともにまだキレイでなんでも、前の持ち主が気に入らなかったらしくまだ築一年程度だという話た。
インターホンを鳴らすと、玄関から沙季が出てきた。「おつかれさま〜。」

中に入ると玄関は広く、ダイニングキッチンも20畳ぐらいありかなりなものだ。風呂場へ行くと家族全員で浸かれる位広い湯槽と洗い場。
二階には夫婦の寝室に人数分の子供部屋まで用意できた。
一体なにが不満だったのか？
それは、この地下室だった。
中世ヨーロッパの拷問部屋風の作りに磔台や吊り用のフック、開脚台などなど。
沙季の目から見ても「かなりの上物」と言わしめる設備なのだか、前オーナーの趣味に合わなかったらしいのだ。

ともかく新居での暮らしも始まり、近所への挨拶やら娘たちの転校手続きやら、調教やらであっという間に時は過ぎ…

９月
４姉妹の初登校の日がやってきた。

私立愛育学園
中高一貫教育の共学で少数精鋭を方針の一つとし一学年。男女各30名づつの60名を３クラスに分けての授業態勢を取っている。

また、本校は『愛』を教育の根幹に置き、相思相愛の者を性徒と認定し性徒棟への入館を許可する。

性徒達は互いの愛を深めるため個室を使うもよし。
同好の志と愛の形を探るため性徒会への入会も認める。