淫天使降臨 1
都内某所、大手AVメーカー本社にて
「えーと…まずお名前と年齢をお願いします」
「汐莉です。24歳です」
「はい、では次に、ご職業は」
「主にアニメ関連のお仕事をしてます」
面談をしていた男の、メモを取る手が止まる。
「あの……悠木汐莉さん……ですよね?人気声優の」
「はい♪」
「あの、面談、というか、売り込みに来てる場所を間違えてはいませんよね…?」
「御心配なく。私の意思でここに来てるんですよ」
少し幼げで、可憐な笑顔の彼女。
人気声優、悠木汐莉。
七色の声を持ち、様々なジャンルのアニメで多彩な役柄を演じる売れっ子が、何故こんなところにいるのか。
先ずは聞いてみるのが早いと思い、役員は少し突っ込んだ話をする。
「悠木さん貴女はAV女優をどんな職業か把握しておられますか。AV女優は人前でセックスをしてそれを撮影される職業です。撮られた映像は商品として不特定多数の人に販売されます」
「知ってますよ。御社の作品は何作か所持してますし、週に1回はレンタルショップで借りて鑑賞してます」
人気声優アイドルがAV鑑賞が趣味である。
それを聞いた役員達に軽い衝撃が走った。
AVを見る女性がいることは市場調査でしっていたが、こんな美女が堂々とみていると宣言するのは驚きだった。
「弊社の製品をご鑑賞いただいたことは真にありがとうございます。では次に悠木さん貴女はセックスの経験はありますか」
「もちろんあります。初体験は13歳のとき、それ以来私の生活に欠かせないものになってます」
役員たちが恐る恐る投げかける質問にも、人気声優・汐莉はにこやかにはっきりと答える。
もっと際どいこと聞いて、と言ってる風にも見える表情。
「今は彼氏はいますか?」
「いません」
「悠木さんのいる業界では、仕事を得るために身体を使ったりとか、そういうことはありましたか?」
「それは、そうですね。私をデビューさせてくれたら、話してもいいですよ」