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反逆グラドル
官能リレー小説 - アイドル/芸能人

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反逆グラドル 4

真帆は孝弘の優しさが好きであったが、性交渉においては互いに満足とは行かなかった。
本番はゴム着用の正常位のみで、一体感はあっても激しさや性器のサイズなど真面目な男故に面白みがない。
絶頂は得られないものの、演技もばれないし疲れも次の日に残らないと真帆は自分を納得させていた。

「思うんだ、事務所には目玉のグラドルが三人、社長候補も三人…いや、社長はいなくていい」
「何言ってるの?ゲームじゃないのよ」
「会社法での話さ。期間限定で最高責任者を任命して、候補の三人が競って…勝った一人が適任者が代表取締役になるようにすれば反発もないだろう」
「なるほど、候補者と担当グラドルの実力が試されるわけね。でも、副社長が納得する?」
「弁護士を通して、制式な手続きを踏めばいい。賭けでなく試験だ」
「堂々と勝てば、内外に正当性を示せるし…拒むと逃げたと思われるものね」

こうして後日、敏腕女弁護士から正司と柴田にも書類が送られ、三人が期間内に担当するグラドルを決めることとなる。
この決定は社内で大きな話題となり、所属グラドルも売名や将来の社長夫人の座など様々な思惑で候補者に接近が図られる。

サンフォースで大きな動きがあった翌週月曜、店頭に並ぶ週刊漫画雑誌の表紙がまた注目を集めていた。

『18歳Gカップ新鋭、鮮烈デビュー!!』

上月ルカ。
それまでノーマークだった存在が一気に日の目を浴びる。
彼女は生前の正明が最後にデビューさせた逸材候補だったのだ。

「あの子を誰が振り向かせるかが、命運を握るんじゃないかしら」
奈央はそれを見てひとり呟く。

「何やら動きがあるみたいだし、うかうかしてらんないわね」
マンションの自分の部屋から、澄み渡った青空を眺める奈央。

「あら…?」
その時スマホが震え、メールを知らせる。
「真帆ちゃん…何事かしら」


そのころサンフォース社長室―一躍時の人となった上月ルカは後継ぎ最有力と目される正司のもとにやってきた。

ルカは正司についていく、そう決意した。
周りからは優しいだけで頼りない、なんて言われる正司だが、自分をこの世界にスカウトし注目を浴びる存在になれたのは彼の父である正明のおかげなのだ。
だから、彼に報い、さらにこの世界で活躍するには…正司が事務所を継ぐのが最もふさわしいと思ったのだ。

「ルカちゃん、今日はオフだっけ」
「ええ」

「僕は思うんだ、これはチャンスじゃないかって」
「チャンス?」
「そう、これからはグラドル専門でなく、純粋にアイドルの事務所にできる。最初は地下アイドルだっていいじゃないか。ボディを売りにしない本物さ」
正司はあらかじめ有名なカフェでいくつか買った飲み物やスイーツを彼女に振る舞いながら、夢を語る。
「社長は、グラドルが好きじゃないんですか?」
「まだ社長じゃない。いま管理してるのは、あの女弁護士さ」
「なら、正司さん」
「君だって、ずっとビキニでいるわけじゃないだろ。巨乳だってそうさ、いずれは形が崩れて垂れて乳首も黒ずんでしまう」
「前の社長はそんなこと言いませんでした!」
「つまり…」
「あなたと組んで仕事をするつもりはありません。他の候補の方と組みます」
ルカは正司に幻滅する。彼女は別の方針を持つ社長候補と組もうと決心し、社長室を後にした。

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