アイドルユニット「エロエロガールズ」 5
優「あの…」
マネ「あ、優ちゃん、今は出ないほうが」
優「大丈夫です、その人たちを通してください」
マネ「えっ…」
優「その人たちは、さっき、変なことをしてない人たちですから、大丈夫です」
マネ「優ちゃんがそう言うならいいけど、他の子は…」
優が控え室の中の3人のほうを見る。
優「ね?」
美貴「優ちゃんが言うなら、私もいいですよ」
のり子「悪い人じゃなければ、ちゃんとお話できますし」
マネ「そうか…」
マネージャーは男性二人のほうを向いて
マネ「だそうだ…彼女達に感謝するといい」
「ありがとうございます!」
こうして、二人は控え室に向かうことが許された。
そして、二人は彼女達がいる控え室に入った。
「僕達は変な事するために来たんじゃありません。今日の事を謝りに来たんです!今日は本当に申し訳ございませんでした!」
二人はそう言い、彼女達に土下座をした。
礼香「そこまでしなくても…むしろ私達が申し訳なかったくらいですし…」
優「それにお二人はステージで変なことをしたわけじゃないんでしょう?」
「ま、まあ、そうですけど…」
美貴「それなら、いいんですよ。二人とも、優しそうな人ですし」
のり子「何があっても、ファンの人を裏切っちゃダメですからね」
先程まで泣きじゃくっていた彼女達ではなかった。
素直で心優しい男性二人を前に、4人にはライブ前の笑顔が戻っていた。
マネ「(うん、これでいいんだ、彼らは素晴らしい男だな)」
控え室でのやり取りを聞いて、ホッとしたマネージャーはその場から去っていった。
マネージャーが部屋の前から去った後も、控え室での話は続く。
優「よかったら、お二人のお名前を教えてください」
「え、いや、僕らはこれで帰るつもりでしたし…」
のり子「お二人が私たちのことを知ってて、私達が知らないなんて不公平ですよ?」
「そ、そうですか…」
4人の勢いに観念した男性二人。
「えーと、喜多村真人です」
「湯浅晴樹です…」
礼香「真人さんと晴樹さんですね、はじめまして!」
優「お二人はおいくつですか?」
真人「あー…僕ら二人とも18です」
晴樹「昔から近所に住んでて、学校も同じで」
のり子「えー!優ちゃんよりも年下なんですかー」
優「…二人とも大人っぽいなぁ、私より」
真人「そんなことないですよ!」
先程までの険悪なムードはどこへやら。
すっかり打ち解けて、和気藹々な雰囲気すらでてきた控え室内である。
その後、いろいろな話しで盛り上がり、彼女達は元気を取り戻した。
晴樹・真人「じゃあ、僕達はこれで。これからも頑張ってください」
優「ありがとう。私達、今日の事で活動休止まで考えたけど、君達のおかげでまた頑張ろうって、思ったわ」
美貴「私は引退まで考えてたんですけど、もう少しだけ頑張ってみようと思いました」
礼香「私も引退を考えたんだけど、君達に会って、引退を考えてた自分がバカらしくなったわ」
のり子「私、君達を裏切らないために頑張る気になれたわ」