初体験はお姉ちゃんそして…… 95
「どれが良いかなぁ?」
「う〜ん……」
「私はハンバーグセットにする。」
「ミニカレーとサラダにしよう。」
「ハンバーグセットとミニカレーとサラダお願いします。」
「はい。少々お待ちください。」
「ねえ次は観覧車にしよう。ここからも近いし。」
「そうだね。」
「その後この3D映画は外せないよねぇ。」
「それは外せないな。」
「それから……」
昨日の内にプランを立てておくべきだった。しかし今更それを言っても仕方ない。
「食べながら午後のプランを決めよう。」
「それが良いねぇ。」
「ハンバーグセットとミニカレーとサラダでございます。」
「じゃあ食べよ。」
「茜、そのパンフレットしまった方が良いんじゃないか?」
「何で?」
「汚さないか?」
「だってバッグロッカーの中だよ。」
「ポシェットとか持ってこなかったっけ?」
「持ってないよ。」
「そうか。じゃあ貸して。」
僕はそれを手に持っていたバッグに入れた。
「じゃ改めていただきまぁす。」
「さあ僕も食べよう。」
「デザートは要らないだろ?それより外でなんか買えば良いし。」
「そうだねぇ。その方が安…」
「経済的!」
「危なかった。」
「ハハハハ。」
僕は笑いながら会計を済ませた。
「私の分払うよぉ。」
「良いよ。お金なくなっちゃうだろ。」
「え〜いつもお兄ちゃんに払ってもらってるよぉ。」
「前回は茜が払ったろ。」
「こないだ泊まったときねぇ。」
「だから気にしない。」
「ありがとぉ。」
観覧車に向かう前にチュリトスを買い、それを食べながら観覧車の列に並んだ。
「そう言えば今回お兄ちゃん食べ過ぎたって言わないねぇ。」
「茜に振り回されたから消耗したのかも。」
「嫌なのぉ?」
「そうじゃないけどちょっとはしゃぎ過ぎだぞ。」
「そうかなぁ?」
「ま、十分楽しんでるなら良いよ。」
「あ、順番来たよぉ。」
ガタン、ゴトン
「ねえ…お兄ちゃん…」
「どうした?」
「キスして。」
「ここで?」
「下じゃできないから……頂上に着いたとき……」
「……」
「夜は……もう絶対痛い事……しないから…」
「茜、本気か?」
「本気だよぉ!今日と明日は恋人でしょぉ!!」
「わかったから怒鳴るな。」
「ごめんなさい。」
「あ、暗くなるな。」
「うん。」
僕は茜の頬に手をあわせた。
「んん〜っ」
茜から唇を思い切り重ねてきた。
(頂上か……)
「ぷはぁ〜。」
「お兄ちゃんありがとう。」
茜の表情が明るくなった。
「もうすぐだ。」
「忘れ物しないようにねぇ。」
「さあ降りよう。」