初体験はお姉ちゃんそして…… 31
「一緒に寝よ〜」
沙耶が僕の部屋に入って来た。
「あ〜ずるい。」
茜まで入ってきた
「もう勘弁してよ。それに後一週間でテストだよ。」
「じゃあ切り替えよっか。」
沙耶が珍しいことを言った。
「おっ偉いな。」
「じゃあお休みお兄ちゃん、茜お姉ちゃん。」
「お休み沙耶、お兄ちゃん。」
「ああお休み。」
コンコン
「私は良いかしら?」
お姉ちゃんまで!
ピピピピピピピ
「んん〜」
ピピピピ、カチッ
「あ〜何だか快眠が得られたな。」
今日は火曜日、さっさと着替えて学校に行こう。期末テストも近いし。え?今日の日付?それはご想像にお任せします。もうすぐ1学期末テストです。
「おはよう。」
「お兄ちゃん顔青いよ。」
「茜お姉ちゃん、そんな事言っちゃダメだよ、いつものことだよ。」
「あらみんな早いのね。」
「舞お姉ちゃんビリ〜。」
何だか今日の沙耶は機嫌が良いらしい。
もう学校全体がテストモードである。こんな中で優等生を気取っている僕ができることはまじめに授業を受け苦手を潰すことだ。といっても最大の苦手は体育なのだが……
それはそうと今日の授業でわからない所はさっさと潰し、4時半に帰宅した。
「おかえり〜」
沙耶が出てきた。沙耶ももうすぐテストである。
「ただいま、勉強はどうだ?」
「何とかなりそう。」
「じゃあがんばれ。」
「ねえ今夜……」
「ダメ!」
沙耶の言葉を遮り僕は部屋に入った。
「さて今日はまず数学から片付けるか。」
あまり得意とはいえない数学と英語を中心に潰していけばいい。日本史、世界史、化学は一日に2,30分もやれば充分である。
「ねえお兄ちゃんちょっといい?」
「茜か、いいよ。」
茜が問題集を持って入ってきた。
「これ教えて」
数学の一次関数である。
「これは受験に絶対出るぞ。まず同類項を……」
そこに沙耶が入ってきて理科の化学式を教える羽目になった。結局自分の勉強を始められるのは夕食後になってしまった。
そんな毎日で土曜日。今日こそは自分の勉強に時間を使いたい。そこで部屋のドアにこう書いた。
『9:00〜11:00は進入を禁ず』
とにかく苦手を潰さないと体育の分の穴埋めができなくなる。まずは英文法を片付けに入った。すると
「ううっ、あああ、あんっ」
お姉ちゃんの呻き声が聞こえる。こんな声は聞いたことがない。
僕は急いで椅子から立ちあがりラグビー選手のごとくお姉ちゃんの部屋に向かい、ドアをたたいた
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「う、あ?だだ大丈夫よ……」
「本当?」
「本当よちょっとめまいがしただけ。」