初体験はお姉ちゃんそして…… 180
翌朝
「そろそろ起きなさい。」
「んん……お姉ちゃん。」
僕は無意識のうちにお姉ちゃんに抱きついていたようだ。そして
「チュッ。」
キスをした。お姉ちゃんはそれを優しく受け入れてくれた。
「さ、そろそろ起きて。」
「うん。」
「それとごめんね。勝手に私だけイって。」
「ううん。謝らないで。」
「そう。ありがと。」
「沙耶、入って良いかな?」
「お兄ちゃん?良いよ〜。」
「約束どおり指揮法のレッスンしようか。」
「そうだね〜。来年は部活で学生指揮者狙うね〜。」
「それは頑張らないと。課題曲とかあるのかな?」
「ないけどお勧め曲集はもらって来てるよ。」
「テープ?CD?」
「MDだよ〜。」
「そっか……テープにダビングしよう。」
「何で〜?」
「途中からやるのが難しいから。」
「なるほど〜。」
入っていたのはヴィヴァルディーの「四季」より「春」、モーツァルトの「ます」、ラヴェルの「ボレロ」などクラシックの名曲だった。
「これを何人でやるんだ?」
「え〜と……沙耶入れて15人だよ〜。」
「そうか……出来なくはないかな?」
「どういう事〜?」
「曲にはなると思うけど十分じゃないかなってね。」
「ふ〜ん。」
一方で茜の部屋に言ってみると
「あ、丁度良かったぁ。ちょっとストレッチ付き合ってぇ。」
室内着ではなく体操用に着替えている。
「何すれば良い?」
「押したり引いたりしてぇ。やってほしい事言うからぁ。」
「先ずは?」
「背中押してぇ。」
「長座体前屈か。」
「難しい言い方だねぇ。」
「そうだね。」
「今度はこの状態で前から引っ張って。あ、イタタタ!」
茜の柔軟体操に付き合った。
「じゃあちょっと表を一周してくるね。」
「倒れない程度にしときな。」
「大丈夫だよぉ。」
茜は出て行った。
「さてと……」
僕は茜を見送ると図書館に行くことにした。
「図書館行って来るね。」
その後図書館に4時まで居た。避暑のためだ。
「ん〜っそろそろ帰るか……」
僕は帰宅した。すると沙耶が出てきて言った。
「あ、お帰り。舞お姉ちゃんはお友達と食事だって〜。それで〜パパとママは〜今日遅くなるってさ〜。」
「そうか。じゃあ……たまには作ってあげよう。」
「じゃあ〜沙耶も手伝うね〜」
「ありがとう。ところで茜は?」
「茜お姉ちゃんは〜部屋で勉強してるんじゃな〜い?」
「そうか。受験生は大変だな。」