初体験はお姉ちゃんそして…… 170
「え〜と……沙耶は〜もう……大丈夫だから〜……」
沙耶が恐る恐る部屋に入ってきた。
「沙耶、ごめんね。」
「茜お姉ちゃん、沙耶は〜もう大丈夫だから〜……」
「私ね……実は……小学校6年生のとき……友達の家でオナニーして破瓜を……」
「茜お姉ちゃん!もう良いよ。分かったから。お兄ちゃんももう許してあげて。」
「茜も反省してると思うし沙耶もそういってるから良いでしょ。ね?お姉ちゃん。」
「ええ。そうね。今日は許してあげる。」
「本当にごめんなさい。」
「沙耶にちゃんと謝ったらもう良いわよ。」
お姉ちゃんはそう言うとその場を後にした。
「沙耶……お願い!この通り。許して……ください……」
茜は土下座した。
「茜お姉ちゃん!顔上げて……沙耶はもう大丈夫だから。」
「でも…沙耶は……私のこと嫌いって……」
「茜お姉ちゃん……もう何でも許すから。」
「沙耶……ありがと……」
茜と沙耶は涙を流しながら握手をした。それを見届けた僕は自分の部屋に戻った。
風呂を済ませ、僕は寝巻きでベッドに入った。
「今日は色々ありすぎて疲れたな……。お姉ちゃんには感謝しないといけないけど、帰って来てあんなことがあるとはな……」
「入るわよ。」
「ん?お姉ちゃん?」
「今度の吹奏楽の練習はいつ?」
「明日だけど……どうして?」
「その時沙耶にはいつも通りに接してあげるのよ。」
「うん。」
「それと分かってるとは思うけど、明日の朝からは茜にも普段通りに接すること。」
「うん。」
「じゃあお休み。」
「お休みなさい。」
お姉ちゃんは部屋を出て行こうとした。
「お姉ちゃん待って。」
「何かしら?」
「それをわざわざ言いに来てくれたの?」
「そうよ。余計なお世話だったかしら?」
「そうじゃなくて……その……僕にはそういう気遣い出来ないなって思ったし、如何茜と沙耶に接して良いかちょっと困ってた。だからありがとう。」
「ふふ。そうやって思えてお礼が言えるってことも気遣いよ。この場合は私への気遣いだけどね。」
「う……ん…」
「あんまり考え込まないでゆっくり寝なさい。」
「うん。ありがとう。」
「お休み。」
翌朝。
「ホラ、起きなさい。」
「お姉ちゃん?」
「朝ごはん作ったわよ。」
「え?」
「パパもママも泊まってくるって……」
「それは覚えてるけど今何時?」
「6時半よ。」
「え?目覚ましかけたのに。」
「何時に?」
「6時に。」
「あ、電池切れか何かで遅れてるわよ。さ、起きて茜と沙耶の分の朝ごはん盛り付けるの手伝って。」
「うん。」