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孕神
官能リレー小説 - SF

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孕神 12

気が小さく、優しい性格の百合花。
話をしているときは聞き役に徹することが多い彼女だが、一度こう決めたらなかなか譲らない頑固な一面を持つ。
だが司とてこればかりは譲るつもりはない。
何しろ今朝からの珍獣扱いで精神的にすっかりまいっていたのだ。
美咲、百合花とのHのことを聞いて来たり、自分もディーヴァになりたいと迫ってきたり。
中にはどこでそんな話になったのか、司のHテクは一度味わったらもう離れられないなんて噂を聞きつけ、露骨に誘惑してくる女子までいた。
司とて健全な青少年で人並みに性欲だってあるけど、誰だっていいわけじゃない。
何より、美咲と百合花というパートナーができたばかりなのに他の女の子に手を出すなんて失礼極まりないと司は考えていた。
だからこそ司はあの上級生とは思えない、小柄な先輩のご指名を受けても知らんぷりしようと決めた。
なのに肝心の百合花はそれをわかってくれない。
司が眉をひそめるのも当然だった。
3回目の同じやり取りに少々機嫌を損ねた司は、百合花の胸の谷間に顔をうずめると両手で彼女の胸をいじくり出す。
左手は胸を握りつぶすかのようにもみしだき。
右手はコリコリと硬くしこった乳首をつまんでしごきあげる。

「ああんっ!つ、司くぅんっ・・・!?」

ただそれだけで百合花はかわいらしい悲鳴を上げ、たわわに育った2つの果実からぴゅっぴゅっと母乳をしぶかせる。
まだ交わって1日しかたっていないが、司は確実にパートナーたちの弱点を理解し、その身体を開発しようとしていた。
これがマイスターのなせる力・・・いや業なのだろうか?
そんな中、司は百合花の胸をイヂめながらもう一度、わかりやすく自分の意見を伝えた。
「ダメだよ、百合花ちゃん。どんな理由があろうと僕はあの人と会う気はないよ。
 珍獣扱いされるのも嫌だけど・・・。ちゃんとした理由があるなら、なおさら会えない。
 興味以外の理由でマイスターの僕に会いたいだなんて、ろくでもない理由に決まっているから」
「ろくでも、ない・・・あンっ!?り、理由?・・・あっ」

司の言わんとしていることを理解した百合花は、乳をもまれていることすら忘れて声を上げた。
彼の言う『ろくでもない理由』というのが何のことか、理解したからだ。
苦々しい表情で何事か考え込む百合花に、司は何度もうなずきながら話を進めた。

「わかったみたいだね。そう。たぶんあの先輩は家族や友達の敵討ちをしたくて、近づいてきたんだよ」

この時代、宇宙からの侵略者から攻撃により命を落とすのは地球の平和を守る防衛機関フレイザーの関係者だけではない。
何の力もない一般人が死ぬこともある。
今でこそその数は激減したが、昔は数多くの人がかけがえのない人を失い、復讐のために軍に入るものが後を絶たなかった。
おそらくあの小柄な少女もそんな復讐を誓ったものの1人なのだろう。
そうでなければ、マイスターになったばかりの司に近づこうなんて考えるとは思えない。
同じ大事なものを奪われた立場にある百合花はその時のことを思い出したのか、苦しそうに、そして悔しそうに眉をひそめた。

「百合花ちゃんも家族や友達を失った、同じ立場に人間だからその気持ちはわかるだろうけど・・・。
 百合花ちゃんとあの先輩は違う。あの先輩はまだ復讐にばかり気を取られていて、百合花ちゃんは復讐することよりも僕を守ることを選んだんだ」

そう。かつて百合花は侵略者たちに家族を奪われ、復讐の鬼と化そうとしていた時期があった。
しかし司のおかげで彼女はつらい過去を乗り越え、司とともに生きるためにディーヴァとなった。
そうでなければ司も彼女のディーヴァ化に賛成したりしなかっただろう。

「正直、今でも百合花ちゃんたちが侵略者たちと戦うことに抵抗はあるけど・・・。
 命を粗末にしないって約束してくれたから、僕はそれを許すことができたんだ」
「あう・・・で、でもっ」
「それに百合花ちゃんはいいの?先輩が僕のディーヴァになっちゃっても?」
「あ・・・ううっ・・・!?」

その言葉に百合花はついに言葉に詰まった。
穏やかで優しい性格の百合花。しかしディーヴァ化による淫乱化の症状がないわけではない。
こうして司に胸をいじられて心が安らぎつつも、もっと愛されたいという衝動に身を焦がしているのだ。
だがあいにく司の肉棒は1本しかない。

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