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孕神
官能リレー小説 - SF

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孕神 13

これ以上ディーヴァが増えてその機会が激減するということだけは避けたかった。
それにディーヴァが増えれば優秀なマイスターとして危険な任務を任されることにもなるだろう。
司と一緒ならたとえ火の中水の中と言えど、司を危険な目に遭わせたくはない。
わがままな話だが、これが複雑怪奇な人間の心情。乙女心というものであった。

「ねえ〜、お話終わった?そろそろ司のオチン○ン、食べてもいい?
 私、もう限界で苦しいくらいなんだけど・・・」

そこに身も心もすっかり出来上がった美咲が迫る。
司は断る理由はないとばかりにうなずくと、いったん話を中断して仰向けになって司の来訪を待ち望む美咲の胎内への侵入を始めた。
美咲の膣内の快感に少し呻きながらも司の脳裏に様々な思いがよぎる。
マイスターと言う者は絶倫そのもので、一日中性行為を行なっても尽きない精力がある。
それだけでなく女を欲する欲求が増大し、二人のディーヴァだけでは足りないぐらいだ。
その為に存在するのが『スタッフ』と呼ばれるマイスターとディーヴァを支える者達で、彼女達はワルキューレの整備や事務や雑務、マイスターとディーヴァの生活の世話から性生活の補助までこなすのだ。
つまり、愛人兼メイド兼秘書のような存在だ。

その候補と言うのが司のクラスメイト達。
養母である紗英を筆頭に司の5人の姉や他のクラスメイトも愛人候補で、ただ抱くだけでなく子供も産ませなくてはならない。
二人のディーヴァだけでなく、優先すべきは彼女達・・・
元々家族のような存在であるし、なにより『新婚生活』を暖かく見守ってくれている彼女達を蔑ろにして他の迫ってくる娘を相手にする気が司にはない。
所変わって、司の父である涼のオフィス。
「あの子、大丈夫かしら・・・」
一糸まとわぬ身体に首輪と靴だけを身に着けた姿の美知恵が心配そうに言う。
オフィスだからそうではなく、正式なディーヴァは野外でもどこでもこの姿だ。
肌が好感度のセンサーの役目を果たす為に服は厳禁であるのと、強化された肌は特に衣服を必要としないのもある。
「ちょっと戸惑うだけですぐ慣れるわよ・・・それに今頃どこかのお嬢さんに種付けしてるかもね」
真理子がそんな美知恵に笑いながら言う。
そして二人で主である涼の方を見た。

椅子に座った彼の左右に事務服を胸だけはだけさせた女性が二人。
それを交互に乳を吸う。
彼女達のお腹は膨らんでいて、その周囲で仕事する女性達も腹が膨らんだ者が多い。
これは皆、涼のスタッフであり愛人達だ。
無論、ここにいるのが全員でなく、紗英も元愛人。
そして50人ぐらいの愛人との間に200人以上の子供がいるのだ。
「ワルキューレの整備状況は大丈夫かい美春」
涼は机の下で彼のペ○スを舐める女性に声をかける。
美春は美咲の母で、夫を亡くした後に涼の愛人となった。
因みに涼に乳を吸われる女性のうちの一人は百合花の母の早苗だ。
美春と早苗の夫は一緒。
正確に言うと別のマイスターの愛人だった。
現在では夫が一緒でも母が違えば姉妹にはならないので、百合花と美咲は姉妹でないにしろ仲良く育っていた。
しかし、二人の父は侵略者との戦いでワルキューレだけでなく指揮船までやられ、数人しか生き残らない大惨事となった。
それが丁度5年前。
その数少ない生き残りを涼が引き取った経緯から彼女達の運命が決まったようなものだった。

「はい、準備は万全です」
タブレットで状況確認しながら美春は舌を動かす。
当時は復讐に狂った彼女達も、美咲や百合花の事を抜きにして今や涼の愛人であることに喜びを感じている。
子供も授かり、他の愛人や正妻達からも優しくされている。

幸せいっぱいの夢のような生活。
しかし涼の顔色はあまりすぐれない。
それは自分たちが最前線で命のやり取りをしているからではない。
自分たちの子供・・・司だけでなく、美咲や百合花、スタッフ候補である紗英たちのことを心配しているのだ。
実は今、軍部ではある3つの計画が進行しているという噂がまことしやかにささやかれている。
それは貴重な戦力であるマイスター・ディーヴァの量産と妊神の原型である孕神の増産・使用計画だ。
ただでさえ貴重なマイスター・ディーヴァをどうやって量産しようと言うのか。
それがどんな手段かわからないが、ろくでもない手段なのは間違いないだろう。
妊娠・出産数限界まで戦い抜いた涼の子供など、格好の標的だ。
そして何より涼が懸念しているのが孕神の使用計画。
日本国内で発見された獣型ロボット『孕神』は、真理子と美知恵が操る『妊神』ワルキューレ以上の力を持つ強力なロボットだ。

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