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エルドラ戦記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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エルドラ戦記 35

「あら、エルドラのお仲間ですか?」
「ええ、まあ・・・」
「つい最近ですけど。」
エルドラとの再会に喜んでいたバーバラだったが、ジェラやミモナの存在に気付く。
「この子がお世話になってます。今夜は家に泊まって下さい。」
「いや、こっちも助けられてるしお互い様ですよ。」
「ええ、エルドラさんには会って間もないのに良くして貰ってます。」
「ねえねえママ、ジェラさんとミモナを下宿させてよ。」
「エルドラの仲間だから良いわよ。」
バーバラはエルドラの母親の様にエルドラの面倒をみたジェラやミモナに礼をいう。
ジェラとミモナは一応普通に応対する。
するとエルドラはバーバラにジェラとミモナを下宿させてくれと頼むとバーバラはすんなりOKする。

一方のジェラとミモナのほうも、断る理由もなく、二つ返事で了承した。
ジェラのほうは純粋にただエルドラに傍に居たいだけ、ミモナのほうはエルドラが本当に信頼できる人間か見極めるためである。
それは『冒険者の家』の1人として、性犯罪者予備軍になりかねない人間を観察するためである。

ミモナのような『冒険者の家』で生まれ育った人間は、冒険者として旅に出るときにいくつかの義務が課せられる。
義務と言っても、ほとんどが努力義務であり、絶対に守らなくてはならないものではないが、ほとんどの者は義務を守ろうと行動する。

その一つが性犯罪者及びその予備軍の監視である。
『冒険者の家』の始まりは、性犯罪の被害者達が寄り添って世間の冷たい風から身を守ると共に、彼女たちに恥辱を与えた者に復讐を遂げるためである。
それ故に自分に興味を持ち、ジェラを我が物の如く蹂躙したエルドラをミモナは警戒するのである。
(エルドラさん、あなたが邪な事をしたら許しません。)
バーバラの家に入りながらミモナは己の使命はエルドラを真人間にする事と確信していた。
(ミモナ、何かを企んでるな。まあ、何かをやれば返り討ちにするか。)
一方のエルドラもミモナの魂胆を気づいていたが、向こうが何か仕掛ければ返り討ちに喰えば良いと判断して放っておいた。

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