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幼魔鬼譚〜悪戯好きのアリス〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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幼魔鬼譚〜悪戯好きのアリス〜 28

 ドピュ ドプッ…
全身に響く音とともに男は射精を迎える
「…え?」
その時はなんとも無かったが、確認しようと僅かに身を捩ると全身に激しい痛みが走る
「おわぎゃぁ〜!?」
不用意に暴れたため上半身がありえない鋭い角度で後ろに倒れる
粉砕された背骨がそこに集まるありとあらゆる神経を引っ掻き回す
気を失えたらよかったのかもしれないが意識がある男には地獄の苦しみだった
男の呼吸は全て悲鳴交じりなりながら青年たちに視線で助けを求める
「さて、お前はあの日は居なかったな。用はない」
狂骨は足を解くと男を蹴りよけると、手の戒めを千切った
殺気立つ青年たちが手に獲物を持って狂骨を取り囲む
「全員そちらからそろってくれたのは助かる」
一人が雄叫びを上げながらL字に曲がった太い鉄骨を振り下ろす
狂骨はよけずにまともに頭で受ける
ゴッ
鈍い音はしても女の顔の狂骨に傷一つついていなかった
「斬る、えぐる、引きづり出す…まぁいいか、とりあえず『苦痛死』入りまーす」
そう呟いた瞬間腰を折られた『以外』の男達の胸から鋭利な何かが数本、鮮血と共に突き出した。
「あっ…がぁぁぁ!!?」
口から血を流し力なく倒れる。
「かっ……かっ……」
余りの痛みに声にならないのか断続的に口から血を吹き出す。
「まだまだいくよ〜」
そう言うと一番近くにいた男の手を掴み、指を一本一本『逆』に折り始める。
「がっ!!がっ!!」
「煩い、イライラする」
そう言い近くにあった鉄パイプを男の喉に突き刺した。
意図的に急所は外してあるために死ぬ事はもちろん気絶することすら許されない。
「アリャリャ…指終わっちゃった」
そう言うと足を踏み潰す。
「がっ!!がっ!!」
鉄パイプが刺さっている為空気が漏れる音が混じるが苦痛の声が上がる。
「クックッ…ケケケケケケ!!目には目を、命には命を、さぁ『夜は長いぜ』!!」
殺された女性に言った言葉をそのまま男達に言い放つと次の男の頭を掴んだ。
悲鳴と笑い声が響いたが街の喧騒にかき消された…
ちゅるちゅるぢゅるん
「で?」
紅夜叉はカウンターから離れた椅子の上に胡坐をかいてきつねうどん半熟卵入りを啜っていた
「その生き残った男のうわ言が放っておけないわけよ」
カウンターから長身で蒼い瞳の女、<蒼い桜>がそんな紅夜叉を眺めていた。小動物が餌を頬張るのを見るような視線だ
「別に正式な以来とかじゃないならオレには関係ないし」
ずぢゅぢゅぢゅ…と黄身と汁を同時に啜る
胡坐の隙間から褌を覗かせながらドンブリを被るようにあおるそんな紅夜叉を蒼い桜はうっとりしながら眺めている

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