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おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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おてんば姫、ファニーの冒険 256

「今まで、いくつかの部隊が演習を行いました。その指揮官たちも雌奴隷を持っていますが訓練には同伴させませんでした。おそらくベルゼビュートも訓練には姫を帯同しないものと思われます。」
「おそらくフォリス殿の言うとおりでしょう。軍事情報を姫に教えるつもりなどないでしょう」
と、ティーエが言った。
「で、奴が西部へ向かうのはいつなのだ?」
「はっ。本日準備命令が発令されております。1週間後に出発予定という情報も入っております。」
「殿下、これこそ絶好の機会ですぞ!」
「ベルゼビュートと空軍主力がいなければ、ただ1日のみ航空優勢を確保することはできる・・・・・・よし、8日後に出撃だ!」
 
 
そして待つこと7日・・・・。
「殿下、ベルゼビュートが先刻出発したとの間諜よりの報告です!!」
「よしわかった。決行は明日の夜だ!参加全将兵に通達、明日夕刻18時に出撃だ!!今日はよく眠っておくんだ。」
 
 
出撃当日18時。すでに周囲はかなり暗くなっており、
「出撃だ!!!ファニー姫を救助するぞ!!」
風の鎧を身にまとったステファンが、高らかに宣言した。
風の鎧の遠話器、飛竜騎兵たちに配布された遠話器に彼の声が響く。
夜間攻撃のため、視認性低減目的で風の鎧装備者全員、それに飛竜騎兵全員が飛竜もろとも黒く染められていた。
1人、また1人と、静かに森林内から飛び立っていった。
 
 
可能な限り低空飛行を行い、巡航高速で一路プロアを目指す。漆黒の闇に紛れ、彼らは行く。
ステファン自身が率いる風の鎧部隊。
一緒に編隊を組み、静かに羽ばたくフリーデブルクら飛竜戦隊。
重滑空爆弾「ボムマンタ」を曳航する2騎は体力の強い竜を選んだとはいえやや遅れがちな為、それに合わせて編隊飛行している。
「風の鎧」を装備するステファンたち5人は、周囲警戒を行うべくステファンを頂点に三角に並び、飛竜騎兵の上空を飛行していた。
 
 
「見えたぞ!プロアだ!」
歓楽街や商店街の明かりが見えてきた。都市上空に差し掛かったところで、兵営爆撃の騎兵と総督府襲撃隊に分離し、もうここまで来ると全速飛行に移る。
1騎がアントバ兵営へ向かってボムマンタを曳き向かった。
もう1騎がメレトス兵営へ向かってボムマンタを曳いて進撃する。
 
「間もなくメレトスの上空よ。」
13番騎後席魔術師のリナ・ブラウン大尉が操縦手のヘルマン・ガスト中尉に告げた。
タルベス筋とアラウネ通の交差点を見て、自分たちの位置を確かめる。
「奴ら、どうやら俺たちに気づいてないようですね。」
ガスト中尉が言った。
「そのようね。」
リナはそれだけを言うと、「暗視」の魔法で地形をほぼ把握する。視界の中心にメレトス兵営を捉え、呪文を唱え出す。

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