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おてんば姫、ファニーの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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おてんば姫、ファニーの冒険 23

アンナはファニーが寝ているベットの下から透明な硝子でできた大きないびつな瓶を引っ張りだした
女性用の溲瓶(しびん)だった
「あれから四日も眠ったままでしたから」
そう言うと今度はファニーの足下から布団に潜り込み腰の当たりを持ち上げ、ゴソゴソと何かを剥がす
出てくると丸めた大人用おむつを持っていた
ファニーの顔が真っ赤になる
何か喚こうと口を開けたとたん、胸の傷から上る激痛に口をパクパクさせた
「ポルン、無理をすると傷に障りますよ」
ティーエはシレっと言う。
目に涙を浮かべながらファニーは気付いた
三人しか居ないのにポルンと呼ばれていることに
不思議そうな顔をするファニーに、ティーエが顔を近づけて説明した。
前夜祭で助けたリリスが、病室に担ぎ込まれたファニーを毎日見舞いに来ていたのだ。
終いにはいつファニーが目を覚ましても良いように、病院に泊まり込みまでしてるのだ。

今看護師がリリスを呼びに行ったから、直ぐにでもここへ来る可能性があるので用心のため偽名を使っているのだ。

噂をすれば影、ドアが開いたと思った瞬間、リリスが飛び込んできてファニーに抱きついた。
「ファニー目を覚ましたのね、良かった」
突然抱きつかれて目を白黒させるファニー。
さらにリリスはほっぺにキスまで始めた。
「ちょっと止めてよ、はずかしいじゃない」
「良いじゃない、せっかく目を覚ましたんだからそのお祝いよ」
アンナとティーエはそんな二人を見て呆れるやら苦笑いを浮かべるやらだった。
こうしてファニーのアイラ島剣術大会は終わった。
傷の治療にはマイリー神殿の最高司祭が自らの手で行ってくれた。
そのおかげで一週間もすると傷も完治し、皮膚に傷跡も残らなかった。
そしてファニー達一行は、帰国の途についた。
しかし、その間にモンデール本国では大変な事件が起こっていた。
モンデールを揺るがす大事件、それはファニーのお見合い相手であるタフト公国のステファン公子の一行が襲撃されたのだ。
護衛の騎士は全滅し、公子本人とお付の侍女達は行方不明となっていた。
自体を重く見たモンデール王は、大規模な捜索隊を北東部国境線に派遣し、あわせてフォレントにファニーを出迎えるための護衛部隊を派遣した。
そのため王都の守りは危険なまでに薄くなった。
ファニーを出迎えるための護衛部隊が出発してから1週間がたった。
当初は厳戒態勢だった王都の警備状態も、少しずつ弛緩が見え始めていた。
ステファン公子一行が襲われたという情報がもたらされたときには王都中が大混乱に陥り、直ぐにでもモンスター軍団が攻め寄せてくるのではないかと思われたが、一週間もすると平穏も取り戻した。
捜索隊からも、また付近の町や村からもモンスターの目撃情報もなく、ステファン公子を襲ったのはモンスターではなく山賊のたぐいではないかと思われた。

そんな中、王都の酒場組合から騎士団や警備隊に陣中見舞いとして酒が送られてきた。
最初は断ったが、どうしてもと進められてやもなく受け取った。
隊長格やベテランはほとんど飲まなかったが、平騎士や経験の浅い兵士たちは時ならぬ恵みの雨と思い大いに飲んでしまった。
その夜、兵士や騎士のほとんどが酒によい眠り込んでいると、夜陰に紛れて近づいてくる一団があった。
オーガーキングのマモンが率いるモンスター軍団であった。
実は組合長が酒を献上したのも、マモン達の差し金だった。
組合長の息子を誘拐し、それを使って脅したのだ。

マモン達は見張りが寝ているうちに絞め殺し、非常用の城門を開けてそこから進入した。

マモン達は王都各地に散らばり、そして一斉に攻撃を始めた。
ドーン、ドドーン
まず手始めに街に配置された騎士団の詰め所や兵舎が襲われた。
爆発の魔法が込められた太陽石という魔石が爆発し、大部分の兵が慌てて平服のまま飛び出した所をオーガーに討ち取られた。
次に襲われたのは、魔法学校や神殿の女子寮、それに娼館などの女性が多くいる場所だった。
「キャー」
「いやぁ、やめて、やめて」
「放しなさいよこの化け物」
女達の絹を引く裂くような悲鳴が、街中に鳴り響いた。
男達もまた必死に抵抗するも、オーガー後からに屈した。
「こいつ、ミリィを放せ」
今の一人の男が、棒きれで恋人を掠おうとするオーガーに打ちかかる。
しかし・・・
ブン
グシャ
オーガーの金棒によって頭を打ち砕かれ絶命する。

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