PiPi's World 投稿小説

汚辱の姫騎士アルジェ
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 17
 19
の最後へ

汚辱の姫騎士アルジェ 19

外に出た赤ん坊はクロエに抱きかかえられる。
臍の緒を着いたまま赤ん坊をクロエはアルジェに見せ付ける。

「ほら、元気な男のですよ。よくがんばりましたね」

赤ん坊は頭に銀髪が生えている以外はオーガそのものだった。

「これがわたくしの子供なのですの……」

アルジェ目にはおぞましい魔物の子にしか見えなかった。

「お疑いですか、ほらご覧ください、臍の緒でしっかり繋がっていますよ」

クロエは未だ繋がる臍の緒を引っ張る。
臍の緒は赤ん坊の臍から伸びアルジェの膣内へと繋がっていた。
そのとき赤ん坊の目が開く。
目の色はアルジェと同じすみれ色だ。

(わたくし同じ、そしてお母様と同じ色だ)

アルジェは赤ん坊の瞳が自分と母親と同じ色だと気づき、確かな血の繋がりを感じたのだ。
「感傷にふけるのはよろしいですが、まだやることがありますよ」

感傷にふけるアルジェをクロエは現実に引き戻す。
臍の緒を切り、赤ん坊を産湯につけ洗い産着を着せてポーラに渡す。

「さて姫様、次は胎盤をだしますよ。覚悟よろしいですか」

「好きになさい」

クロエは臍の緒を掴むと一気に引っ張る。
するとズボッという音と共に胎盤が子宮から引っ張り出される。
その後赤黒い血が流れ出してくる。
アルジェは痛みを感じることは無かったが、流れ出る血液によって急速に意識が遠のいていった。
「最近見慣れてきた天井ね」

眠っていたアルジェが目を覚ましたのは、赤ん坊の泣き声が聞こえたからだ。
部屋の中は赤子とアルジェのみ、クロエもエゴンもいなかった。
痛みからだを無理矢理起こし確認すると、ベッドの隣にベビーベッドが置かれていた。
そこにはアルジェの産んだ子が寝かされていた。
赤子はお腹が空いてるのか激しく泣きじゃくっている。
アルジェは泣き止ませるため赤子を抱き寄せる。

「小さいわね」

アルジェの赤子を抱いた最初の印象はそれだった。
人の赤ん坊より倍近い大きさだが、それでも成人よりも小さい。

(体も柔らかいし首も据わってないから力を込めれば簡単にもげそう)

中絶は罪だが魔物を討伐することは罪でなく賞賛されること、それに魔物に犯された冒険者は産んだ子を手にかけるのは珍しくない。

(魔物を一匹討ち取るだけ、いつもやってることですわ)

アルジェの中で赤子に対する殺意がたまっていく。
だが同時にわが子を殺すためらいや罪悪感、さらに母としての愛情もまたアルジェの心の中で高まっていく。
心だけでなく体も乳が張り乳首がむずむすするのを感じる。
小一時間悩んだ後、アルジェは自分の子に乳を与えた。
迷いに迷った結果、アルジェは母になることを決断した。
一心不乱に母乳を吸う赤子を見て微笑ましく思うと同時にキケロに対する申し訳なさに心が痛む。

(この子がキケロとの子だったら良かったのに)

「あら、お乳をあげているのですか」

いつの間にかクロエがやってきた。

「感心ですわ、てっきりポーラにでも任せてご自身は世話をしないと思ってたのですが」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す