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幼魔鬼譚〜悪戯好きのアリス〜
官能リレー小説 - ファンタジー系

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幼魔鬼譚〜悪戯好きのアリス〜 121

「え・げくけ」
舌がもつれてうまく声を出せないでいだついに命令を出した。
「エコーとゴールデンバットを買ってこい!5分以内だ!」
ドカシャ〜ん!
馬頭鬼が目の前のテーブルに頭をぶつけた。
その反応にカズは飛び上がりソファにしがみついた。
エコーとゴールデンバット。片や安かろ不味かろで片や旨かろ高かろで自販機にあまり並ばない煙草である。
喫煙経験はあれど煙草に詳しくない紅夜叉はキョトンとしていた。
「違うだろ〜」
馬頭鬼はゆっくりと頭を上げてカズに振り返る。
「ひぃい!カールのカレー味とドクターペッパー!」
グワッシャ〜ん!
馬頭鬼は今度はテーブルを破壊して床に転がった。
これも期間限定商品とスーパー・コンビニであまり並ばない清涼飲料で中央区まで行って見つけられたら幸運な商品である。
いずれも不良達が下っ端イビリによく使うネタである。
「パシリネタから離れろ〜!」
「ヒィ〜!スンマセ〜ン!」
「何かお前ら。馬か会ってないか?」
2人のやりとりに紅夜叉は半ば呆れ顔で眺めていた。
「誰が『馬だけに馬が合う』だっ!」
「言ってね―けど、思ってはいたよ!」
 そんな2人のやり取りを聞き、カズはハッと気づく。
(馬…馬……そうだっ! 馬を喜ばせるには)
「おいガキッ! ニンジン買って来い!」
「そりゃどういう意味だゴラァッ!」
「イダダダダァーッ!」
 馬頭鬼がカズの頭を鷲掴みにし、ギリギリと締めて行く。
「もういい! 俺が命令する」
 頭を掴んだまま、紅夜叉の方を向き命令する。
「とりあえず、その着物脱いでもらおうか」
「くっ!?」
 やっと下されたまとも(?)な命令に、顔をしかめる紅夜叉。
「ほら、早くしろ」
「グガッ!」
「待てっ! わっ、分かったから!」
 更にカズの頭を掴む手に力が籠るのを見て、紅夜叉は慌てて帯を解き始めた。
帯が解かれると、紅夜叉を纏った赤の着物は重力に従い地面へと落下する。

「……ゴクッ…」

カズは生唾を飲んだ。股間を膨らませると、紅夜叉の赤の褌を凝視する。

その様子を馬頭鬼が叱責した。

「コラ!さっさと命令しねえか?」

カズは馬頭鬼から軽く小突かれると、興奮とも脅えとも取れる息遣い飲まま、言い放った。

「そっ?その赤いのも取るんだっ!さぁ早く!」


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