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デッドエンド
官能リレー小説 - ファンタジー系

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デッドエンド 120

赤く充血し、硬く張りつめ、少し濡れてじわりと光る…
思わず目をそらした。
嫌悪のためではない。わき上がった、得体の知れぬ…期待のためだ。期待している自分が、恥ずかしかった。
こんな衝動は生まれて初めてだった。
体の感覚に引きずられているようだ。心の底から欲しいと望んでいた。
その望みのまま、リオンが動いた。

「ふ……」
指とはわけが違う。こんな太いものが、入るとはとても思えない。
現にリオンの先端は、秘部にあてがわれたまま立ち往生している。ぐ、と彼は自分のものに手をそえて、無理に押し込もうとした。
「っ、」
眉を寄せると、リオンがあわてたように体を退きかける。私は励ますつもりで彼の腕に手をかけた。
「い、いから…続けて」

彼の硬化した男根は、先端が大きく張り出していて余計に進入が難しい。
骨を押し開くようにしてねじ込まれる。
「う…ぅ」
皮膚が裂けるかと思った。とても入らないと。だが、切れてはいないようだった。
先端が入ってしまうと、引き裂かれるような痛みはわずかにやわらいだ。内奥に押し詰まる鈍痛がとって変わる。
そのままリオンが体を進めてくる。
「…うわ、」
聞いたこともないような、うわずったうめきがリオンの口から漏れた。
狭い膣内は、侵入してくるものをやっきになって締め付けている。リオンは眉を寄せた。
「クリス、痛い?」
途方にくれたようなリオンの顔に、苦痛をこらえながら笑ってしまった。
「笑いごとじゃ…血、出てる」
結合部分をまじまじと見ながら、そこにわずかに滲む血の色に彼は気遣わしげな言葉を寄こした。
急に恥ずかしさがこみ上げてくる。
「…っ!こら、見るな!」
「え?見るなって…でも」
うろたえながら上体を起こそうとするリオンに手をのべた。
「いいから、こっち…」
誘うまま、リオンの顔が近づいてくる。
しばらくそのまま、彼の背を抱いてじっとしているうちに、痛みに馴れてくる。
リオンもまた、何かに耐えるように歯を食いしばっていた。
そんな彼の頭を引き寄せ、唇を触れ合わせ、耳もとに囁く。
「…ん。動いて…ゆっくり」 

私の肩に額を押しつけたまま、ずるりと、リオンが体を浮かせていく。
気持ちの良いものではなかった。
痛みは鈍ってきていたが、指でかき回されていたときの快感はない。熱さと質量だけが、息苦しい圧迫として伝わってくる。
ただ、苦痛の中にかすかに、じわりと滲み出る、快楽の予感のようなものはあった。あるかなきかの感覚に、集中しようと目を閉じる。
そのとたん、リオンが勢いよく腰を打ち込んできた。
「はっ…」
最奥に叩き込むように突き上げられて、一瞬、息が止まった。
額に汗を滲ませながら体を引き、ぎりぎりまで抜いていく。酸素を求めて息をあえがせたところで、再びひと突き。それが繰り返される。淡い感覚を追うどころではない。
「待っ…リオン…ッ、もっと、ゆっくりっ…」
切れ切れに懇願するが、リオンは聞かなかった。

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