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香港国際学園
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園 183

さっき、甲作は理人が美咲を愛しているふりをしていると言った。確かにいつもの理人なら、後先考えずに突っ込んだかもしれない。だが、助けられない可能性が高いと判断したからだ。助けられなければ意味がない。
『あ、それでも俺は美咲を見捨てた事になるな。』
「さて、ミネルヴァが作った最強の狂戦士よ。親の元に帰ってこい。帰ってくれば、お前は勿論、その女の命も保証しよう。」
「ダメッ!!!狂戦士に戻っちゃダメッ!!!あんなの理ちゃんじゃないよ。」
「黙れ!!貴様も助かりたければ理人に請え。」
「例え殺されても、理人を狂戦士にはさせない。」
美咲の顔には決意が満ちていた。ラースはため息をつき、ゴルドーの方を向く。
「殺せ。」
ゴルドーは無言で頷き美咲に近づいていく。
「やめろぉぉぉぉぉ!!!」
理人は叫んだ。あの時の光景が・・・、リィナが死んだ光景が蘇る・・・。
目の前が暗くなる。血を流しすぎた。
「美咲・・・・・。」



『我は、狂戦士なり。敵は全て殺す。我の敵は・・・・大切な人を奪う者!!!!』



バキンッ!!!
鎖がちぎれる音。男の怒声。敵を蹴り飛ばした感触。


理人が気づくとそこは学園の裏山だった。
「理ちゃん!!」
「美咲・・・・。俺、どうしたんだ?」
あの後の記憶がない。
「理ちゃん、いきなり髪とか眼とかの色が変わって、鎖引きちぎって、ゴルドー蹴っ飛ばして、龍砲で天井突き破って逃げたんだよ。」
一気にまくしたてるからよくわからなかったが、とりあえず、美咲を取り戻したらしいと理人は理解する。
「・・・・理ちゃん?」
急に黙る理人を美咲が心配する。
「ごめんな。すぐに助けに行かなくって。俺、自分の・・・・」
理人の口を美咲が唇でふさいだ。
「わかってる。理ちゃんが私の事、恋人として見てないことぐらい。好きな人の事だから。」
美咲が悲しい笑顔で理人を見る。
「それでも良いんだ。私は理ちゃんが好きだから。エヘヘ、永遠の片想いってヤツ。」
その時、理人はあるひとつの結論に至った。そして、いつも通りにすぐ行動に移った。
「美咲、俺ってキレたら何するかわかんねぇし、ミネルヴァには命狙われてるし、危なっかしいけどさ、良かったら、その・・・・俺と付き合ってくれないか?恋人としてさ。」
美咲は一瞬驚きの表情を浮かべたが、すぐ笑顔に戻った。
その時、後ろから拍手が聞こえてきた。
してる主は理人を捕らえた、『フェニックス』の甲作だ。
「いやぁ。感動的な光景だったなぁ。」
「また、捕らえにきたのか?」
「仕事だからね。あと、裏切り者の桜美咲の殺害も任務だよ。」
「そんなこと、させると思うのか?」
「君じゃあ、俺には勝てないよ。最強の能力を持ってるから。」
「最強?インスタント能力者が最強とはな。」
「インスタントとは聞き捨てならないね。」
甲作が構える。
「最強なら、俺の内臓を壊さずにボコって連れてきゃ良いじゃねぇか。」

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