香港国際学園 15
夜栄、絵里子にとって誠一は『女の子』として恋人にしたい相手だったりする。
2人にとっては男の時の誠一も可愛いのだが、あくまでもおまけである。
・・・その才英を抑えながら夜栄が言った。
「現実問題、アタシとマコちゃんのコンビは決まり・・・だからこっちの枠はあと一人なの」
「えっー・・・マコちゃんとがいいー・・・」
奈々子、恵理子の二人から同時に声が上がる。
「まあ、俺はどうでもいいよ」
肩を竦めながら要が言う。
「で・・・マコちゃんはどうしたいの?」
「御堂先輩の相手は電撃は不利だよな・・・夜栄ちゃん、その辺を考慮してる?」
誠一は、一呼吸入れた後夜栄に言った。
「それに、茜の方にも電撃に強い奴がいるかもしれないし」
つまりそれは、三人一組で誠一と夜栄が同じ組で、なおかつ、電撃に強い敵がいた場合、実質一人で戦わなければならないということだ。
ここで、六人の能力をおさらいしておこう。
誠一、夜栄は電撃を放てる事。誠一は最大電力、容量は少ないが、トリッキーな攻撃ができる。夜栄は直接触れていないと、攻撃は出来ないがほとんどの生物は一瞬で死ぬ。
奈々子は物理的攻撃を防ぐ『リフレクター』を張れる絵里子は物体を触らずに動かすことの出来る『サイコキネシス』
要は少しの間高速で動くことの出来る『加速』
才英は自分の体を溶かし、物理的攻撃を受け流したり、狭い隙間に入ったりすることの出来る『液体化』
つまり、個人戦闘能力で強いのがリフレクトの奈々子と加速の要である。
絵里子も念力攻撃は強いが防御に難がある。
そして才英が強いのは防御能力と情報収集能力・・・しかし攻撃能力は皆無に等しい。