更紗百人斬り! 13
甲武信君は、私の身体を綺麗に拭いてくれた後、満足気に去って行った。
その時分かった事だけど、甲武信君は橘真人を良く思っていなかったらしい。橘真人は、その奔放な振る舞いから部活内でも浮いているらしく、評判は悪かった。
そして更に、甲武信君は私の事を前から好きだったみたい。
そんな状況で、私が橘真人としてるのを見たら、勘違いして発奮するのも無理はないか……でも、そんな事は関係ない。
私は負けた。涙を堪えながら、悔しさと共に唇を噛み締める。
私は、重い身体を抱くようにして、帰路へと着いた……
家に着くと真っ先にシャワーを浴びた。
うんと熱いやつを。
肌によくなくても今はそんな気分だった。
真人に負けたときは悔しさと負けん気の向上心で燃え上がっていたけど、今回は喪失感が大きかった。
体をこすると肌の表面で乾いた精液の残りが垢となってボロボロと落ちていく。
「遅漏だけじゃない、あれは絶倫でもある。どうすれば……」
私は早くも目の前に現れた大きな壁に当たってしまった。
今までの訓練ではダメだ。特訓しないと。
でも、どんな。
「ふぅ〜、たまに熱いシャワー浴びるのもいいかも」
と、言いつつ冷蔵庫に向かう。
牛乳を取り出すと、一息に飲み干した。
「ぷは〜風呂上がりの牛乳は最高ね」
口元に付いた牛乳を拭う。
でも、牛乳→白い液体→精液という連想をしてしまい、今日の出来事を思い出す。
(何か遅漏・絶倫対策をしないと……)
バスケ部男子に二度も敗北したことは、大変な屈辱だった。
「ただいま」
パパが仕事から帰ってきた。
「おっ?風呂上がりだったか」
「う、うん……」
(あまり元気がないようだな)
「更紗最近調子はどうだ?」
「……」
私は何も言えずにいた。
後ほどバスケ部の二人に負けた事などを話した(普通家庭では有り得ない会話の内容だが、此処の家族には有り得しまう)。
「そうか…、今週の土曜日空いているか? 少し出掛けよう」
「うん、たまにはいいね♪」
パパと出掛ける約束をして、床についた。目には大粒の涙が溢れ、頬に跡をつけていった。
それからの数日間。甲武信君は飽きることなく朝昼夕、私とsexしていた。
そのたび私は反撃虚しく何度もイカされて下校時には脚がガクガクになっていた。
橘君は他の誰ともするなとは言わなかったから他の人で新しいテクニックを試すことはできたけど、甲武信君は独占しているので新しいテクニックが有効なのかイマイチ掴めないでいた。