人生をやり直すために必要なもの 19
そのままで抱き合いながら、僕たちはお互いを求めてまさぐりあう。
ちょっと声が出そうになるけれど、お互いに声を抑えながら。
あちこち触っているうちに、僕の手は澪さんのおっぱいに来ていた。
ぷりっと中身の詰まった、張りのある果実。
僕の大きな手でやっと収まるそれを、ゆっくりと揉む。
「あっ…遼平君…」
「えっ…」
ちょっと大きい声を聞いて、僕は手を止めた。
澪さんは口を抑えて、小声になった。
「あ、ごめん、すごい、気持ちよくって…声、出ちゃった…」
澪さんは美晴ちゃんが戻っていった扉の方を見た。
「美晴ちゃん、気づいてないよね…」
「うん、多分、大丈夫と、思う」
「じゃあ、続き」
澪さんはもう一度、口の前に指を一本立てる「静かに」の仕草をして、僕の体に触れた。
澪さんの手が脇腹や、腰回りをゆっくりと動いて、滑らかな指の体温を伝えてくる。
僕は、澪さんの胸をさっきより柔らかく、ゆっくりと揉んだ。
「遼平君の手に包まれてると、暖かいね」
「嬉しいな。澪さんだって、綺麗で柔らかくて、素敵だよ」
「そう。よかった」
澪さんがクスッと微笑む。
急に、澪さんがゴロリと横になった。僕も、ついていくように横になった。僕たちは、無言で、もう一度抱きしめあって、お互いの温もりを交換し合った。
自然に何回かキスした後、澪さんは僕の手を取った。
そうして、僕の手は布に当たった。ここも暖かい。僕の位置からは見えない、でも、お互い上半身の服は取っているから、ここは、澪さんの、下半身…
という事はこれって澪さんのパンツ……?
澪さんらしい、シンプルなパンツのようだ。
どうしようかと思っていると、僕のが柔らかく握られた。
いかにも女の子らしい、細く柔らかい手で。
「ねえ…遼平君」
「澪さん?」
「欲しい…の。遼平君の事が…」