BLUE☆EYES 7
あまりの事に僕の目から涙が溢れていく。
彼女は静かに立ち上がると、僕の目の前で立った。あの時見た凛とした姿勢で
少し悲しげな表情なりながら優しく騙ってくれた。
『薫、ボクを…ううん、私を信じて。女の子になってもキミは薫なの。
それをしっかりと持ってほしいのよ』
「そ、そんな…僕は…」
『ごめんね。でも本来の姿に戻れるのよ。本当のキミはとても綺麗な女の子なの。
後は自分自身をもっと輝かせてほしいの』
「い、いやだ。僕が女になるなんて、そんなのいやだぁあああ!!」
そう言って彼女を見た時、僕はハッとなった。
彼女の背中には、大きな光の翼が広がっていたのだから。
その姿は、昔絵本で見た天使そのもの。そうか。彼女は天使だったんだ。
にこりと微笑みながら、彼女は光に包まれていく。
そしてはっきりと聞えた。あの澄んだ声を。
『薫、私と…いつも一緒よ…』
強烈な光が目の前に来た時、僕もそれに包まれていく。
それが、僕の見た夢の最後だった――――
チュンチュン…
朝、部屋に日が差し込む中、僕は目覚めた。
昨日の事で頭がいっぱいだったせいか、ぐっすり寝たような気がする。
あれ?昨日って…それに、なにか変な夢でも見たような…
ううん、気のせいだよね?
「う、うーん……」
上半身をゆっくりと起こす。目を擦りながらもう一回腕を伸ばす。
んん…体がやけにだるいなぁ。特に胸の辺りが、何か付いているような気がする。
むにゅ♪
「…へっ!?」
なんですか、これ?
ピンクの寝巻きをからでもわかる盛り上がった双丘。
僕は思わず思考を停止した。
はて?何で僕の胸が腫れあがっているんだ?
僕はボタンを取って寝巻きを脱ぎ捨てた。
「うそぉー!?」
胸に付いていたのは、綺麗なラインを持った丸いふたつの物体。
先端まで発達して、明らかに男の胸板じゃない。
これってまるで、女の子のオッパイじゃないか。
僕は思わずその腫れた物体を揉んでみた。
ぽわんとしてマシュマロのような柔らさだけではなく、ゴムのような弾力もある。
両手で掴んでも溢れるくらいの大きな物体だ。
「な、なんで、こんなのが僕に付いているんだ?」
頭の中は、どうして?どうして?のフィーバー状態。
どうして男の僕に、こんなのがあるんだよ!
「……まさか」
思わずズボンに手を突っ込む。すると、すぐに違和感を感じた。
いつも履いているトランクスの感覚がないのだ。
代わりに股間を覆っていたのは、ピッタリとフィットした薄い布着れだけ。