BLUE☆EYES 16
木に寄りかかりながら脚をクロスする。
下を見れば、ミニスカから伸びる白い太腿が見えるけど
女の子ってけっこう疲れるのな。まだ馴れていないからしょうがないけど。
「ふぅ……」
思わず溜息が出る。
このままずっと女の子のままだろうか?
手を見れば、細くて長い指。華奢で細い腕。
目線を下げればニットに包まれた大きな果実。
向かいにある店のショーウインドウを見れば、とびっきりの美少女
が映っている。今まで男として生きてきたのに。
「あーあ。僕ってこれからどうなるんだろ…」
思わずひとりごちしていると……おや?
急に周りが騒がしくなったような……
「ふん♪ふん♪」
長い髪が歩くたび、ふわっと浮いて、かすかに甘い香りが漂う。
ブランド物のどの香水よりも魅惑的な甘い香り。
彼女の自然な体臭だった。
背中にかかるブロンドのロングヘアー、整った西洋人形のような超美貌。
ツンと先端まで上向いたGカップの形のいい御椀型の美巨乳。
後ろに回れば、滑らかな背中が引き締まったウェストへと続き
その細さから一転して豊かなヒップが形作られる。
細く伸びたしなやかな脚は、ヒールで高く持ち上がった踵まで見事なラインを描いていた。
着ている服もこれまた際どい。
巨乳の深い谷間を強調し形のいいヒップを包む黒のボディコンワンピース。
美脚をより強調する黒のエナメルハイヒールパンプス。
トップモデルかと思われる絶世の美女が、薫のいる街路樹へ近づいていく。
トップクラスの美少女に美女。周りを見ている男達に注目されないわけにはいくまい。
「やっほー薫ちゃん」
「……へっ?」
僕に手を振る、年上のお姉さん。すごい美人だ。
でも何で僕の名前を知っているの?
「あらら。あたしがわからないの?つれないわねぇ。さっき会ったばっかりなのに」
さっきって…はて?
「あの…あなたとどこかで会いましたっけ?」
「もぉ、鈍いなぁ。あたしが初めて好きになったって言ったのに、もう忘れたの?」
え?ま、まさか…あいつは、こんな年上のお姉さんじゃなかったよな。
そう言えば、雰囲気や喋り方は同じだけど…
「お前、もしかして……エ、エリカ…?」
「ピンポーン♪よくできましたー!えへへっ驚いた?普段のあたしは、この姿なのよね」
マジー?どう見ても僕より年上じゃないか。
エリカは、マジマジと僕を見る。
「へぇ〜さっきより可愛いわねぇ。お姉さん感激!!」
「うわぁ!!な、何するんだよぉ〜?」
むぎゅっと抱きつかれる。無理やり頬擦りするので僕は体を捻って抵抗した。
でも…成熟した女性の体って柔らかいし、とっても良い匂い。
何より大きなおっぱいが顔に当たって…うはぁ。