BLUE☆EYES 14
「や、やめっ。だ、誰かが来たら…」
そうだ。こんなに時間が経っているんだ。
凛が心配して来るかもしれない。
「あらあら。そんな事言ってぇ、さっきまでオ○ニーであんあんしていたくせにぃ」
「そ、それは…」
「じゃぁ早速…ね♪」
「や…やだ…」
ゆっくりと体を覆い被さってくる。
もう駄目。そう思った時。
トントン。
『お姉ちゃん、まだお風呂に入っているの?』
凛の声だ。僕は、ホッと肩を降ろす。
声を聞いたエリカは、チッと舌打ちをした。
「もぉ、いい所だったのに。残念だわ」
僕から離れるエリカ。本当に残念そうだ。
「ま、いいか。またキミの所にお邪魔すればいいわけだし。うふ、楽しみぃ」
「僕は楽しくない。もう2度と来るなよ」
「駄目よん。しっかりと女を教えてあげないとね」
「僕は男だ!」
「無理無理ぃ〜じゃぁね〜ん♪」
手をひらひらさせながら、エリカは消えていく。
僕はぽつりと脱衣所に残されてしまった。
――― 初めての ―――――
手に取った物を見て、僕は溜息をしていた。
「なぁ、凛。本当にこれを履かなきゃ駄目なの?」
「駄目です。薫お姉ちゃんは、とても綺麗なんだから、お洒落しないと勿体無いよ」
「でも……これって……」
ミニスカート。それもプリーツの激ミニで、縁にはレースが編んである。
男の僕がこんなのを履くのかよ。でも、今の下着姿のままじゃ変だし…
シャワーを浴びた後、不思議と下着の着け方には、違和感がなかった。
体が覚えていたのか、すんなりとブラも付けられたし
ショーツだって自然に身につけている。
…昨日まで男だったのに、何だか変な感じだ。
「うー、なんだか嫌だなぁ」
「何言っているの。いつも着ているじゃん」
そうだっけ?
しぶしぶ履いてみるとやっぱ違和感ありすぎ。
白い太腿っていうか、肌がモロに出てすーすーする。
屈めば、確実にショーツが丸見えだ。
凛がやたらスカートから伸びた脚に触ってくる。
「うわぁ、綺麗な肌。すべすべ………お姉ちゃん、羨ましいなぁ」
「僕は嬉しくないよ。まったく…これで何着目なの?」
さっきからこの調子だ。今日は祭日とあって、凛と街に出掛ける事になったのだ。
っていうか、朝食の時に凛が強引に決めた事だ。
先ほどの脱衣所で、僕は淫魔のエリカに悪戯されそうになったが、間一髪凛のお陰で助かった。
もっともその後、脱衣所に入ってきた凛によって、僕が自慰をしていた事がバレちゃったけど。
お陰で、妹に脅迫されたわけで……
「うんうん。やっぱボトムはミニがいいよね。トップはニットにジャケットでいいかな。あれ?
お姉ちゃん、お化粧はしないの?」
「あ、そうだけど。……このままでいいだろ?」