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月野うさぎとプリンスデマンド
官能リレー小説 - 二次創作

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月野うさぎとプリンスデマンド 11




ここに来て、どれくらいの日が立ったんだろう。みんなどうしてるんだろう? デマンドに頼めば…もしかしたら合わせてもらえるかしら?
そうよ!! 思い切って彼に頼んでみよう! 逃げる訳じゃないし、話せばきっと……



「地球へ?駄目だ」
そういい、あたしに背を向けた
「どうして?みんなに…家族に…会いたいだけなの。別に逃げたい訳じゃ……」
「…おまえはわたしに忠誠を誓ったのだ。従うのは当然だろう?」
不機嫌そうにそう言った。
「でも……みんなに会いたいっ!必ず戻ってくるからっ、お願い!!」
いつもは冷静なデマンドが更に不機嫌になった。
「おまえ……自分の立場がわかっているのか?」
「え?」
「おまえは籠の鳥だ。逆らえば、殺されるか、捨てられるか…だ。それでも奴らに会いたいのか?」
…っ、怒ってる?  今まで… こんな事…言わなかったのに…
「デマンド?」
恐る恐る彼の顔を覗いてみた。
その時、急に猛烈な吐き気が込み上げてきた
「!!……っ、ごほっ…」
あまりの吐き気にデマンドの傍を離れ、部屋の洗面所へ向かう。
「うぇ、…ごほっ…」
「セレニティ?どうした?気分でも悪いのか?」
良かった…… いつもの彼だ… 思わずうさぎは自分からデマンドに抱きついた
その行動にデマンドは少し驚いた

「……何日か前から…吐き気が止まらないの…体もずっと怠くて…」
『それ』と同じ症状には心辺りがある。もし『そう』なら、二度とみんなに会えないだろう。いや、みんなに合わす顔がない……

「…セレニティ…」
自分の胸の中に顔を埋め、少し震えている彼女をそっと抱き締めた。
「気付かなくてすまなかったな。すぐに医者を…」
…医者……もし、本当に『そう』なら…

うさぎの体はより震えた。




「……お願い…診察が終わるまで…一緒にいて……」
腕の中で震えるうさぎ。様子がおかしいとデマンドは思った
「わかった。医者を呼んでくる」
「…ありがとう」
そう言うと、抱き締めていた手をほどき、部屋から出ていった



………お願い…!! どうか、あたしの勘違いでありますように……




あたしの体を診察していた医者と思われる人がこう言った
「おめでたでございます」
「!!!!」…やっぱり…
「詳しく診察してみないとわかりませんが、妊娠3ヵ月でしょうな。デマンド様、おめでとうございます。」
そう言い、デマンドに一礼し
「きっと双子でしょう。鼓動が二つあります。姫様、今が一番大事な時期です。くれぐれも無茶はしないで下さいませ」
「では、私くしはこれで…」
そう言い部屋から去っていった。ここに来てから、デマンド以外の人に合ったのは初めてだった。

おめでた…どうしよう…デマンドは?

「……デマンド、あたし……」
彼の出方を探る。降ろせ、と言うの? ここに来てから…何度も彼と体を繋いだ… 間違いなく、デマンドの子供だろう

恐る恐る、彼に近づいた。言葉を考えてるの?


グイッ!! 強引に抱き締められた。
「デマンド?」
「嬉しい。元気な子を産んでくれ」
産む…… どっちを選択されても、うさぎは納得出来なかった



「これで、おまえも地球も我がブラックムーン一族のもの。我らの勝利だ!!ハハハッ」
「…どういうこと?」
うさぎは彼を睨み付けた
「おまえは我が子を孕んだ。つまり、ラビットなど存在しない。クリスタル・パレスなど最初から無かったという事になる。」
「っ、なん…っ!!んんっ」
唇を塞がれた。ゆっくりキスをされた
「おまえが拒絶しようが、おまえはわたしのものだ。言っておくが、絶対に流させない」
そんな……最初から、これが目的だったの?

うさぎの瞳から大粒の涙が流れ落ちた
「泣くな」
そっと指で涙を拭った
「おまえはわたしが必ず幸せにしてやる」


しあわせ……
今ハッキリわかった
あたし、一生しあわせになれない… 愛する人と結婚して、愛する人との子供が欲しかった…

それを…目の前の彼が全て奪った。うさぎは彼を睨み付けた。
急に頭がクラクラしてきた。眠い…


「無茶をされて、子が流れでもしたら困るのでな。仮死状態にし、出産まで眠っててもらうぞ」
……そんな… 人をモノみたいに…

「安心しろ。眠っていても、ちゃんと子が育つよう、大切にしてやる」
………そんなの…いやよ… それでもうさぎは、どんどん眠くなり、意識が途絶えた
「おやすみ」
眠りについたうさぎをデマンドは抱き締めた。


「兄さん…」
「サフィール」
うさぎが眠りについた頃、サフィールが部屋へやって来た
「サフィール、あとは頼んだぞ」
「兄さん…本当に良いのですか?」
「構わん。出産までの半年、毎晩、何もしないでいてやれる自信はない。眠っていた方が幸せだろう」
「…わかりました。我が一族が地球へ復讐し、移住する為なら…」
そのまま、うさぎはサフィールの研究室へと連れていかれた……




ー半年後ー

うさぎは知らない部屋で目を覚ました

…ここは…? 体が重い…

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