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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 789

「なんかすみませんね…運転手させちゃって…」
一応謝っておく…
きっと新庄は帰り際に夏子さんにばったりと遭遇して、誘われたんじゃないかな?…

「気にしないで下さい。元々アルコールは強い方じゃないんで全然大丈夫です…」
新庄はバックミラー越しに白い歯を見せ、微笑んできた…

その姿は美玲ちゃんと並ぶとまさしくお似合いの2人に見えて当然だ。
しかし、美玲ちゃんから聞くのは、この男への不満ばかり。
…それを知ってしまって以降は複雑でたまらない。

「さ、それじゃいきましょうかぁ」
夏子さんだけがなんだかテンション高めだった。

「先ずは腹ごしらえしなくちゃだはね!」
“先ずは”ってことは…その先もあるってことなんでしょうね;…
まだ週中だっていうのに、夏子さんのパワーには頭が下がりますよ;…

洒落たイタリアレストラン…
四角いテーブルの壁側に夏子に座って貰い、僕と新庄はその向かい側に並んで腰を下ろした。

「匠くんの大手柄なんだから、好きなもの行っちゃって構わないよ〜」
「いや〜、そこまでは…」
いつになく景気のいい夏子さんについて行くのが精一杯だ。
隣の新庄は縮こまって店の中では無言だし。

「夏子さんにお任せしますよ」
「そう?」

「はい、イタリアンって言われてもスパゲティーとピザぐらいしか分かりませんから;…」
お袋はいろんな種類のスパゲティーやピザを作ってくれたけど、そんなのいちいち名前なんて覚えてはいないもんね;…

「そう?…それじゃあ新庄くんは食べるだけだし、アラカルトでいっぱい頼んじゃうね…」
“いっぱい”か…
僕は嬉しいけど、美玲ちゃんの話しだと新庄って食が細いだよな?…

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