ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 1026
てっことは、あの居心地の悪いパンツを穿かされて、ヤツは営業活動に出てるって訳か;…
まあそれもこの部署に入った男の宿命ってことだよな…
「そういえばスズタとの件はどうなったんですか?…」
おっと沙織ちゃん…痛いとこ突いてくるねぇ〜;…
「もうそろそろ返事があってもおかしくないですよねぇ」
美月ちゃんも続く。
とはいえ、僕にも連絡はない。
「そろそろ結論が出てもいい時期だけどね…こればっかりは向こう待ちだから。でも悪い答えじゃないはず」
夏子さんが言う。
僕もそれを期待したい。
今日もあっという間に定時。
僕は葉月ちゃんと、みんなにわからないような待ち合わせをする。
「悪い…待たせたかな?…」
ガンダで上がるつもりが葉月ちゃんと一緒に出る訳にもいかず、無駄に時間を潰していたんだよね…
「もぉお〜匠さんは気にし過ぎですよぉ…私とデートするのがバレたっていいじゃありませんかぁ〜」
まあ葉月ちゃんはいいかもしれないけど、一応僕は妻帯者ですからそうもいきませんって;…
「うちの職場はオープンですから、気にする必要はないんですよ」
「そうは言われてもね〜」
香澄はあまり気にしないタイプだし咎めたりもしない人だからいいのではあるけど…
「お店は葉月ちゃんに任せていいの?」
「この前いい場所見つけたんですよ〜、あ、今日はお酒はナシですからねっ」
僕の失態を散々見てきた葉月ちゃんだ;…こう言われるのも仕方ないよね;…
「それゃあ僕もそのつもりだよぉ…昨日だって結構飲んだからね…」
新庄ほどでは無いけど、それでも酒量はかなりいったと思うよな…
「まあビールで乾杯ぐらいはいいですけど、あんまり飲んで記憶無くすともったいないじゃないですかぁ」