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華が香るとき〜外伝〜
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華が香るとき〜外伝〜 40

いくつかの案の中から、洋介のアイディアが選ばれる。そのアイディアとは、オナニーが日本経済を支えていること、また、オナニーが日本再生の鍵であることを論理的な文章にまとめ、世界に発信するというものである。
常日頃、論文の構想を脳内で温めていた洋介は、その場で執筆作業が始めた。貝丞、福名もそれに追随する。一夜で論文をものしようという無茶なプロジェクトは、ここにスタートを切った。

かくして、物語は冒頭に戻る。
先生が立ち去った後、3人は作業を再開した。本文の執筆を受け持つ洋介は、何かに憑かれたかのような表情で、一心不乱にキーボードを叩く。連日連夜のオナニーで鍛えた洋介の指は神秘的な速度で動き、わずかに残像が見えるのみだ。
貝丞、福名の作業速度も、洋介にそう劣ってはいなかった。福名は洋介の指示通りにグラフや表を作成し、貝丞が同時通訳的なテンポで英語に訳していく。やがて東の空が白んできた頃、彼らの作業は終わりを迎えた。
「貝丞、福名……やったな。俺達」
「ああ……」
「うん……」
後は、論文のデータを入れたディスクを、論文雑誌の出版社に送るだけである。放課後郵便局に寄ることにした彼らは、各々教室という名の寝床へと足を向けるのであった。

そして放課後。
快眠した3人は、連れだって郵便局を訪れた。ところが何としたことか、まだ終業時間ではないにも関わらず、シャッターが閉じている。
(局員がサボってやがる。これが郵政民営化のなれの果てか!)
一瞬でキレた洋介は、力任せにシャッターを押し上げ、中に足を踏み入れる。
「なんだてめえら!!」
すると中には、ライフル銃を持った覆面の男が3人いた。
局員のサボりではなかった。いわゆる一つの、強盗という概念であろう。
(それなら、問題ない。)
洋介は、男達の存在を意に介さず、窓口に近づいた。
「あの、済みません」
「へっ、わざわざ人質になりに来るなんて、とんだ間抜け共だぜ。いいか、大人しくしねえと……」
「黙れ悪人。控えおろう」
洋介は自分に向けられたライフルの筒先を無造作に押しのけると、右手を強盗の股間に持って行き、指をパチンと鳴らした。
「はぐうっ!?」
刹那、強盗は白目を剥いて昏倒した。股間からは、栗の花のような臭いが漂ってくる。洋介によって一瞬で射精させられ、その快感によって失神したのである。
「未熟者めが。貴様ではオナニー道の白帯すら巻けんわ」
吐き捨てた洋介が後ろを振り返ると、残りの2人の強盗も、貝丞と福名に始末されていた。片方は、全ての関節が曲がってはいけない方向に曲がっており、もう片方は床に頭がめり込んでいる。
洋介は受付に向き直り、震えている係の女性に言った。
「定型外郵便一通、お願いします」

…………

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