投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

『あるM女の告白』
【SM 官能小説】

『あるM女の告白』 の最初へ 『あるM女の告白』  48 『あるM女の告白』  50 『あるM女の告白』 の最後へ

第3部 ご主人様への飛翔-8

8.鍵のありか

次の日になって、私はパパとママが本当にSMをしていたかどうかを、確かめたくなってきました。
そこで、私は考えました。
パパとママがSMをしていたならば、SM道具があったはずです。
それは、パパとママの部屋にあったのでしょうが、そこにあったものは全部が物置部屋に移されたのですから、今はそこにあるはずです。
だから、物置部屋を探せば、パパとママが使ったSM道具が見つかる可能性が、大きいと思われました。

物置部屋の中をあちこち探してみて、私はスーツケースを見つけました。
持ち上げてみると、中には何か入ってようでしたが、鍵が掛かっていて開けられません。
私は、部屋の中にあるタンスや戸棚などの引き出しなど、鍵を入れておきそうなところを全部探していくつか鍵を見つけ、スーツケースの鍵穴に合わせてみましたがどの鍵も合わず、とうとう開けることはできませんでした。

鍵はパパとママが亡くなるとき持っていて、もうないのかもしれない。
そう考えて、私は自分の部屋に戻って勉強机の椅子に座りました。
机の上には、ガラスケース入りのミッキーマウスのぬいぐるみとラジカセが置いてあります。
私はラジカセのボタンを押し、またカセットテープに録音した「ビリーブ」を聴きました。
私の弾くピアノの音、ママの弾くピアノの音、私の歌声、ママの歌声が、流れていきます。
パパとママの顔を思い浮かべながら、それを聴いていました。

そして、目の前にあるミッキーマウスのぬいぐるみに、何気なく目をやりました。
ミッキーのイニシャルのMの字を刺繍で縫いつけたオーバーオールの胸ポケットが目につきました。
オーバーオールはおばあちゃんに作ってもらったけど、このMの字の刺繍は私がやったんだなあ、と思い出しました。

そして、またパパの顔を思い浮かべました。
あのスーツケースにSM道具が入っているなら、その鍵は多分パパがもっていたはずです。
パパならどこにしまうかなあと、ぬいぐるみを見ながら考えました。
2番目のマスコットにして大事にしていてくれたなあと、懐かしい思いにふけりました。

そのとき、私はハッと気がつきました。
小さい鍵なら、この胸ポケットに入るじゃない!
SM道具の入ったスーツケースの鍵なら大事なものだから、大事にしてくれているこのぬいぐるみの胸ポケットにしまう可能性は十分ある!
ううん!パパならきっとそうする。きっとそうしてくれる!
勝手な思い込みかもしれませんが、思い浮かべていたパパの顔が片眼を閉じて、ウインクしてくれたように思えました。

私は期待に胸を膨らませ、ガラスケースの扉を開け、ぬいぐるみの胸ポケットの中を探ってみました。
ありました!
小さな鍵が一つ出てきました。
やはり、パパは私の思った通りにしてくれていたのです。
この鍵に間違いないと、私は確信しました。

私は急いでその鍵を持って隣の物置部屋に行き、スーツケースの鍵穴に合わせてみました。
ぴったりです!
回すと、カチッと音がして、ロックが外れました。
私は、ドキドキしながらスーツケースを開けました。





『あるM女の告白』 の最初へ 『あるM女の告白』  48 『あるM女の告白』  50 『あるM女の告白』 の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前