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愛しのお菊ちゃん
【ホラー 官能小説】

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愛しのお菊ちゃん15-7

「さぁ…早く奥の間に」
そんな貞ちゃんの様子を見かねた鵬蓮さん。
僕に貞ちゃんを奥の間に連れて行くように促してきた。

奥の間って…あの部屋だよね。
僕は急ぎながらも貞ちゃんを気遣い。
鵬蓮さんから霊力を授かった部屋に貞ちゃんを連れて行った。

例によって何もない部屋。
一組の布団だけが敷いてある。
その部屋に入り襖を閉める。

「わたくしは本堂の方で待っております」
襖の向こうから響く鵬蓮さんの声。

「はっはい!」
僕はきっぱりと返事を返すと貞ちゃんを布団の上に座らす。

まだハァハァ言ってる貞ちゃん。


「大丈夫…大丈夫だよ…貞ちゃん」
僕は正面から貞ちゃんを抱き締め。
耳元で優しく囁き続ける。

「と…俊樹…」
苦しみながらも僕の名を口にする貞ちゃん。

「そーだよ」
僕は自分の顔を貞ちゃんの顔の前に持ってゆくと垂れ落ちた前髪を優しく掻き上げてあげる。

「あぁぁ…俊樹…」
僕の顔を見つめる貞ちゃんの顔からみるみる険が消えてゆく。

「貞ちゃん…」
苦しくて流れ出たのだろう。
貞ちゃんの両目の下には流れた涙の筋。
その跡を親指で拭きながらゆっくり唇を重ねる僕。

「あっ…あぁぁ…ぁぁ…」
戸惑いながらも僕の唇を受け入れる貞ちゃん。

さぁ…始めるよ。
貞ちゃんのスケスケネグリジェに手をかけるとゆっくりと脱がしてく。

「俊樹…」
華奢な裸を露出した貞ちゃん。
両腕で自分の胸元を抱くようにして小さく震えてる。

「恥ずかしい?貞ちゃん」
あくまでも微笑みを絶やさない僕。

「不思議なの…悪鬼のような怨霊の私がこんな気持ちになるなんて…」
顔を伏せ、自嘲気味に囁く貞ちゃん。

「貞ちゃん…」
そんな貞ちゃんの両頬に手を添え、その顔を上げさせると…。
「貞ちゃんは悪鬼でも怨霊でもないんだよ…」
殊更ニッコリと微笑みかける僕。

「とっ…俊樹…」
感極まった感じで僕に抱きついてくる貞ちゃん。

その貞ちゃんをしっかり受け止め布団に沈んでゆく僕。

「貞ちゃん…」
貞ちゃんの唇、首筋、胸元と続け様に自分の唇を這わしてゆく僕。


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