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〈利益の卵〉
【鬼畜 官能小説】

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〈利益の卵〉-5

『みゆちゃん、キャンディー齧ったらダメだよ。ペロペロ舐めてね』

「ふぇ?は…はひ……」


口を開けたままの返事はどこか間抜けで、美少女には不釣り合いな声であった。綺麗で可愛い少女を演じていた美優の、素の部分が垣間見えたような、妙な興奮がそれにはあった。


『溶けたのは啜らなくてイイよ……垂れたままでイイからね………』

『うんうん、先っぽ舐めてみよっか?……みゆちゃん可愛いよ』


言いなりのまま、美優はキャンディーを舐め回していた……やはりスタッフの言葉には逆らえず、溶けたミルクの白い汁が垂れたまま、ペロペロとキャンディーを食わえ込み、小さな舌を這わせていた。


『じゃあさ、今度は二本いっちゃおっか?』

「……そ、そんなに食べれるかな?……はは……」


スタッフ達は、今度はソーダ味のアイスキャンディーを取り出し、向かい合うように差し出した。
少し戸惑い始めた美優の事など、まるで眼中にないかのようだ。


『子猫みたいに四つん這いになろっか。その方が可愛いよね?』

「………は、はい…」


渋々、四つん這いになった美優の目の前に、そのキャンディーは差し出された。その少し不安げな表情は、完全に素の美優の顔だ。


『パクっていこ?ほら、パクって……そうそう』

『ホラ、美味しいって顔して……うん、可愛いよぉ……可愛いよぉ……』


屈辱ともとれる姿勢の美優に、スタッフ達は賛辞の言葉を並べてシャッターを切り、カメラは撮影して記録を続けていた。


(は、恥ずかしいな……なんで…いつもこんな格好で……)


TVで見るアイドル達は、綺麗に整えた髪で、可愛い衣装を着て、ダンスの振り付け以外には、決して脚は開かない……少しずつ〈性〉に目覚めてきている美優には、自分の仕事の内容が、たまらなく恥ずかしく、たまらなく嫌な思いをするものになってきていた……キャンディーを舐める自分の周囲では、相変わらずカメラマンが歩き回り、様々な角度から、動物のような姿勢の美優を撮りつづけている……自分の今の〈行為〉が、何を連想させるかなど、まだ美優には分からなかったが、どう考えても、これがアイドルの仕事とは思えなくなっていた……。




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