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〈利益の卵〉
【鬼畜 官能小説】

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〈利益の卵〉-6

『お疲れ様でした!』

「お疲れ様でした!」


スタッフ達の元気な挨拶に、美優は無意識に元気な挨拶を返していた。
とりあえず、今回の撮影で、ファースト写真集もDVDも完成となる。
自分を世に発信してくれるのは、間違いなく彼等なのだ。
これから発売となる写真集で、自分の人気が上がり、CMの仕事やCDの発売まで行けるかもしれない……いつか自分の思い描く、本物のアイドルになれるかもしれない……美優はそんな淡い期待と、恥ずかしい姿勢の載った写真集の発売に対する不快感に、心は落ち着かなかった。





『え……写真集が発売されるの?』


その日の夕方。
遊園地の帰り道、休日を満喫した親子三人が、美優を迎えにきた。
その車内の主役は、意外にも美優だった。


『お姉ちゃんスゴイね!やったじゃん!』

『そうか……遂に出るか……やったな!』

『どんなのかしらね?ママも楽しみだわ』


助手席に座る母親は、身体を捩らせて後席の美優を笑顔で見つめ、隣に座る妹も、美優の腕や太股をパンパンと叩いて喜びを表現していた。
それは嬉しい戸惑いだった……自分は家族の邪魔者で、押し付けられた仕事は不快なものでしかなかった……だが、今の家族の喜びようを見て、自分が勝手に拗ねていただけだと気付いた……美優の瞳は、喜びの涙に潤んでいた………。





あれから数週間。
美優の家に、一つの小包が届けられた。
送り先の名前は美優の所属している事務所の名が書かれ、その中身はあの写真集とDVDであった。


『美優、届いたわよ!早く開けてみて』


学校から帰宅した美優を出迎えたのは、優しい母親と父親の笑顔だった。
あの日から、家族の態度は一変していた。
母親は優しく接するようになり、妹も甘えて遊ぶようになっていた。
そんな楽しい日々に、美優の出来立ての作品が送られてきたのだ。
父親と母親、そして妹が集まった前で、気恥ずかしい気持ちにかられたまま、美優は小包を開けた。



「ち、ちょっと恥ずかしいな……」


紺色のスクール水着や真っ赤なビキニを纏い、様々な場所でいろんなポーズを決めた美優の姿があった。
その健康的な写真は、美優の一瞬の煌めきを見事に捉えており、カメラマンの手腕の確かさまでも顕していた。



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