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〈利益の卵〉
【鬼畜 官能小説】

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〈利益の卵〉-23

「あの……よく分かりません………」


変な質問ではあったが、印象を悪くするわけにはいかない……作り笑顔を浮かべ、何事もなかったように美優は答えた。


『測った事ないの?水着とかブラジャーとか、どうやってサイズ選ぶの?』


今度は若い男性が、無神経な質問を浴びせた。
この男もスーツを着ているが、やはり気品などは微塵も感じられない。


「……あの……ママに……選んで………」


さすがに表情はギクシャクとなり、声も小さく消え入るようだ。


『僕が測ってあげようか?』

「え……?あは……それは……駄目です」


苦笑いでごまかす美優に、今度は別の男が小馬鹿にしたように話し、会場からはクスクスと笑い声が漏れ始めた。それでも美優は堪え、必死に笑顔を作っていた……。


『まあまあ、美優ちゃんが困るような質問は……』


ようやく司会の男が止めるそぶりを見せた。が、会場のざわめきはあまり収まらなかった。


『美優ちゃんは、何で今日ココに来たの?』


紫色のドレスを着た若い女性が、冷たい口調で美優に問い掛けた。
何処か責めるような、そんな雰囲気に、美優も少したじろいでいた。


「わ、私、A〇B48みたいなアイドルになりたいんです!!」


ずっと心に仕舞っていた想いを、ステージの上から叫んでいた……可愛い衣装を纏い、歌って踊るのがアイドルだと、美優はずっと想い続けていた……写真集でもなく、DVDでもなく、ステージで歌う事を夢見ていたのだ。
その真剣な叫びにも、会場の人達は、さしたる反応は示さなかった。


『でも、アイドルって恋愛禁止よ?それに耐えられる?好きな人とかいないの?』


別の女性が更に質問を投げ掛けた。
キツい質問だが、先程の卑猥な質問に比べれば、遥かにマシな物だ。



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