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〈利益の卵〉
【鬼畜 官能小説】

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〈利益の卵〉-14

『みゆゆ、カメラに向けて可愛い笑顔して〜!』


美優の表情を捉えるカメラマンは、美優の視線が自身の身体に向かないように、その顔を撮り続けていた。最初の撮影の時、スタッフ達からは『カメラから目を離さず、いつも笑顔で』と何度も教えられてきていた。
信用の度合いは低下してきていても、それでも美優は健気に言い付けを守っていた。
そんな美優を嘲笑うように、カメラは暴かれていく少女の秘密を捉え、夢中でシャッターを切る。
汗腺の密集している股間はジットリと汗ばみ、ただでさえ張り付いていた水着は更にピッタリと吸い付き、下衆(げす)な男共を魅了して止まない微妙な膨らみと、それに伴う割れ目の形をクッキリと現わしていた。
美優は、やはり何も知らないのだ。いや、何も知らなかったのだ。

自分の知らぬ所で、もう一人のアイドルとしてデビューしていた事を……。


名前は“みゆう”のみ。


お蔵入りの写真は、目の部分が黒い線で隠され、それをネットに配信されていたのだ。
その目隠し写真画像を広告として、映像が売られていたのだった。
勿論、目元にはモザイクを入れられ、あられもない姿を晒して、無邪気に笑う美優が映し出されていた。
顔面に注射器で牛乳をひっかけられたり、太股に練乳を垂らされたり、舌先を伸ばしてアイスキャンディーの尖端を舐めたり……純粋無垢な佐藤みゆうに激似の美少女は、あまりに“はしたない”少女であった。

一部のファンからは、あれは佐藤みゆうと同一人物ではないかとの声もあったが、そもそも佐藤みゆう自体が一般的には無名な為、それは密やかな話題でしかなかった。

性行為を想像させるその映像は、市販不可の猥褻物でしかなく、秘密裏に売買されている品物だった。
いつの世でも、御禁制の品は高価な物で、“みゆう”の映像もべらぼうな値段が付けられていた。
それでも少女の魅力にとり憑かれている男共は、こぞって“みゆう”の映像を入手していた。
佐藤みゆうの写真集を持ち、“みゆう”のネット映像を交互に見ながらの自慰行為は、佐藤みゆうファンなら当然の〈お楽しみ〉で、それがジワジワと少女趣味の男共の間に拡がっていっていた。


[モザイク無しの“みゆう”ちゃんを見たい]

[もっと過激なヤツを!]

その少女の所属事務所は、以前にも未成年の過激な映像を作り、問題にされた経歴があった。
そうゆう事務所だと知っているから、“みゆう”ファンは更なる刺激を求めてリクエストを送る。

アイドルの失踪などの噂も絶えない事務所。
そんな事務所から現れた新たなアイドルを、男共は『金欲しさに身体を売る、脳みその足りない馬鹿女』のレッテルを貼り、蔑みの感情を持ちながらも、それでも熱い視線を送り、汚らしい精液を毎日のようにほとばしらせる……彼らは佐藤みゆうに清純を求めながら、“みゆう”のような淫靡な妖精の姿を重ねて見ていた。
もはや、美優の写真集やDVDは、少女趣味の男共のズリネタ以外の何物でもなくなっていた………。





『プールから上がったみたいにさ、水着を濡らそうか』

「え?……ち、ちょっと冷たい………」


戸惑う美優の意見も聞かず、スタッフ達は霧吹きを使って美優の水着に水着を吹き掛けていった。
そこには少女の身体に対しての気遣いなど無く、美優の気持ちなども意に介してないかのようだ。
胸元や腹部にも勢いよく吹き付け、気弱な美優につけ込んで、下腹部や股間にも遠慮はなかった。


『泳ぎ疲れてさ、ダラ〜ってしてるカンジでいこうよ』

『ささ、リラックスだよ、足とか開いてさ。みゆちんリラックス〜』


ニックネームを交え、和気あいあいを演じるスタッフ達……今の美優の表情を見たら、何かを感じると思うのだが……?



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