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愛しのお菊ちゃん
【ホラー 官能小説】

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愛しのお菊ちゃん1-3

お風呂から出ると。
夕御飯を食べ始めた。
電子ジャーの中にはご飯もたっぷりあるし、作り置きの味噌汁も充分にある。
これなら明日のお昼までは問題は無さそうだった。
そしてご飯を食べ終わると洗い物。
これはいつもやらされてるから…ノープロブレム。
あとは。
ムフフフフな時間が待ってるだけだ。
ただ夕御飯を食べて直ぐにオナニーってのも頂けないので。
僕はジュースを片手にリビングのソファーに座った。
「ふぅ…今日は隆のせいでエラい目にあったなぁ」
僕はジュースをグビリと飲み込みながら独りゴチだ。
けど喉元過ぎれば何とやら…だ。
僕は己の身体の無事をヘラヘラと喜びながら。
リモコンのスイッチを入れた。
テレビの画面には。
お!世界で一番……受けたくない授業!?
まぁいいか。
なんとも微妙なバラエティーだったけど。
「ぶはははははっ!!」
元々ノー天気な僕はジュースを吹き出すんじゃないかってくらい。
笑いこけていた。
その時だった。
パリィ―――ン!
「うひぃ!!」
キッチンの方がら予想外の音。
まさに僕はソファの上に数センチ浮き上がるくらい。
びっくらこいた。
「な…なんだよ!もぅ!」
非常にびびりな僕はキッチンの方を見ない様にして大きな声を出した。
自分を勇気づける為。
びっくりしたの誤魔化す為。
もし!仮に誰か入ってきてるなら…。
僕の声を聞いて出て行って貰う為。
色んな意味を込めた声だったけど。
シィ―――ン。
キッチンは静まり返っている。
だいじょぶかな?
まだ心臓がドキドキしてる僕。
1分くらい経った。
変化なし……よしっ!!
「フッ…びっくりさせやがるぜ…」
何故かカッコつけてソファから立ち上がる僕。
何はともあれ。
割れたお皿だかコップだかは。
片付けておかないと。
お母さんに怒られるのは僕だからな。

「ん!んぎゃゃゃゃゃゃゃゃゃ!!!」
キッチンに入った瞬間…腰が抜けた。
目を見開き…大口を開けて喉チンコが痺れるくらいの悲鳴が止まんない。
「ご…ご…ご…ごめんない…ごめんない」
悲鳴の次には身を縮込ませて。
半べそになって謝っていた。
僕の謝る先。
割れたお皿の先には。
女の人が立っていた。
バカ殿に出てくる様な腰元の着物。
日本髪を結った女の人が両手で顔を覆い。
しくしくと泣いていた。
「あ…あわ…あわ…あわ…」
絶対に幽霊だって感じの女の人を前に僕は本当にアワアワしてる。
逃げたいけど。
腰が抜けて動けない。
「……ございませぬ」
えっ!?なんか言ってる!!
「な…なんで…しょう?」
女の人に尋ねる僕。
勇気を振り絞った訳じゃないよ。
怖くて黙っていれなかったんだ。
「…申し訳ございませぬ」
あ…謝ってるの?女の人、謝ってるの?
どうしたんだろう?
はっ!僕はなにノー天気な事を考えてんだ。
でも…。


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