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寒い夜の拾い物…
【OL/お姉さん 官能小説】

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寒い夜の拾い物… 第二章-2

 そしてテーブルに向かい合って座り、コーヒーを飲みながらの話しは思いのほか盛り上がった。
 健司は姉の悪口を言ったりして、美樹は笑ったり
「もぅ、駄目だよそんな事言っちゃ」
と優しく怒ったりして楽しい時間を過ごした。
 そしてふと話題が途切れお互い無言になった時、美樹は突然フゥっとため息をつくと健司の顔をジッと見て
「健司君、私ねぇもうすぐ結婚するんだ、今妊娠もしててね」
と話し始めた。
 健司は知らなかったフリをして
「えっ、そうなんですか、おめでとうございます、じゃあ今幸せいっぱいですね」
と美樹に言った。
 しかし美樹はニコリともしないで健司の顔をジッと見たまま
「…うん、そうなんだけどさ、確かに幸せなんだけど、私今までね、今の彼としか付き合った事無くてさ、何かこのまま結婚しちゃったらなんとなく寂しいような気が…ねぇ健司君どう思う?」
と言い出した。
 健司は美樹が何を言いたいのかよく判らず
「いや、どうって言われも美樹さん今の彼に不満とか無いんですよね、じゃあそれで良くないですか?」
と答えると美樹は大袈裟にため息をついて
「違うの、彼の事じゃなくて私自身の事、だからね、その…彼としか付き合ってないから…彼しか知らないっ事、判るでしょ」
 そう言うとポッと顔を赤くした。(うわぁ、やっぱ可愛い、美樹さんの照れた顔、可愛すぎる)
と美樹の顔をボーっと見とれていると美樹はちょっと怒ったような顔で言った。
「もう、健司君何か言ってよ、恥ずかしいじゃない、…でも健司君ってホント話しやすいのよね、夏美の弟だからかなぁ、それとも前から知っている気がするからかな?」
 それを聞いた健司はまたさっきの話が蒸し返されたらマズいと思い慌てて
「あの、彼しか知らないってエッチな意味ですか?」
と言うと美樹はさらに真っ赤な顔で言った。
「うっ、うん、はっきり言えばそういう事、それでさ…」
 さっきまで真っ赤な顔をして照れていた美樹の目が突然妖しく輝き
「そういえば健司君、彼女いるの?」
と聞いてきた。
(なんで美樹さんの話から俺の話に変わるの?もしかして俺を誘ってる?なんてそんな訳ないか、でも…)
 そんな事を考えながらも
「いやっ、俺全然もてないし、彼女なんてしばらくいないですよ」
と答えると
「えーっ、格好いいのに健司君、じゃあさ、私の事どう思う?」
と顔を近づけてきた。
(マジで誘ってんてんのかなぁ、あぁ、美樹さんの顔が近づいてきた) そう思いながらも
「いやぁ、あの…その…」
と健司が戸惑っていると美樹は息がかかる位近づいて言った。
「ねぇ夏美には内緒でさ…」
(あぁ美樹さんの息、いい匂い…)
 健司がボーっとしながら美樹の話を聞いていると突然玄関のドアが開いた音がして
「けんじー、美樹来てるーっ?」
と大きな声が聞こえた。
 健司はビクッと立ち上がり
「あの、姉ちゃん帰ってきたみたいです」
と言うと美樹は
「あら残念、じゃまた後で話そうね」
と笑いながら言った。
 健司は
(何だよ、いい所だったのに、まだ帰っくんなよ…って美樹さんまた後でって…後って?)
 そう考えながら姉の所に行くと
「あれっ、何あんた怒った顔してんのよ、美樹いるんでしょ」
と不思議そうに言いながら居間に向かった。
「ごめん美樹待った、あれっ?何で美樹そんなに嬉しそうな顔してるの?」
 さらに夏美が不思議そうに言うと美樹は笑顔で
「うふふ、夏美が帰ってくるまで健司君といっぱいお話ししちゃった、健司君って可愛いね」
 そう言ってイタズラっぽく微笑んだ。


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