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寒い夜の拾い物…
【OL/お姉さん 官能小説】

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寒い夜の拾い物…最終章-8

 ホテルを出て美樹は健司の後について歩いた。
 あれ以来、健司は一言も喋らないので美樹もなんとなく黙ったまま健司の後についていく事にして…。


「着いた」
「えっ?着いたって…ここって…」
 そこは独身時代、美樹が一人で住んでいたマンションの前の道だった。
 健司は遠くを見るような目をして言った。
「俺、昔ここである拾い物をしたんだ」
「…………」
 美樹は黙って健司の言う事を聞いていた。

「最初はただラッキーな拾い物をしたって思ったけど…、今はそれが…俺の一番の宝物になったんだ…、その宝物を手に入れて俺は世界一の幸せ者だって思ってる」
 そう言って美樹の顔を見ると、涙を浮かべ、健司を見つめていた。

 そして

「だから、これからもずっと…、一緒に幸せに生きていこう、ねっ」

 そこまで言うと、美樹は大粒の涙を流し、大声で
「うわぁん、健司ぃ、大好きぃ」
と泣きながら健司に抱きついた。
「ちょっと、周りの人達が見てるから…、まあいいか…、美樹、大好きだよ」


 そう言って、健司も美樹を強く強く抱きしめたのだった。


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