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雨が雪になる頃
【青春 恋愛小説】

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雨が雪になる頃-3

2 「いやー、昨日積もったね!」
翌日、またあたしは部活に出ていた。
「でも雪いいよねぇ!」
うるさい…この男はなんでこう…
「祐貴先輩うるさいです…」
「え?そう?いやぁ、イブに予定入ったから上がっちゃって!」
「ふーん…何人?」
「イブ3人当日2人。俺的には当日あと1人くらいいける…あ!梨紅ちゃんどう!?」
「ちょっと祐貴、うちの子勧誘しないでよ」
「あー…加奈先輩」
「祐貴さんさぁ、それやめない?」
「えー?いーじゃん!俺は加奈が一番好きだし!」
…ん?
「…だって…ずるいじゃん。あたし立場ない…」
ちょっと待ってよ。加奈先輩が泣きそうなんですけど!?
「…つーか」
「ねぇ、加奈せんぱっ…」
「クリスマスにあたし以外の女と過ごすなんて許せないぃぃぃっ!」
「あっ、ちょっ…加奈ストップストップ!」
近くにあった椅子を持ち上げる加奈先輩。
それを止める祐貴先輩。
…なんかいぃなぁ。
羨まし。
なんとなく見ていられなくてあたしは鞄を持って席を立った。
「あれ、梨紅ちゃんどこ行くの?」
「…帰ります。もし准樹来たら、死ねって言っといてください」
そう言い残してあたしは部室を出た。
部室から玄関に向かう途中、女の子3人組とすれ違った。
真ん中にいたのは、准樹の彼女、リナさんだった。
「超ムカつくあの男ぉ」
それはあまりにも大きな声で、聞きたくなくても聞こえてしまった。


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