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古からの守り
【ファンタジー 官能小説】

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古よりの守り 2-7

レミナは「最悪!」と言いなつつ晩飯を食べ、また昨日のようにあっという間に夜が来る。
食べ終わったら部屋に戻って昨日のように兵士をよびつけ部屋を見張るよう言って自分の部屋に戻る。
部屋に戻った俺は窓からまた外を見渡していた。
今日は月明りが時々、雲で隠れたりしていた。
明かりが差したり差さなかったりするのは俺にとっては眠気を誘うものだった。

――ガチャ…ゴツッ…ゴンッ…

不意にそんな音が下から聞こえる。
下を見るとベランダの戸が開き椅子を持って出て来るレミナの姿があった。

「おい…今度はなんの悪巧みだ?」

思わず声をかける。
その声を無視して取りあえず椅子をベランダの真ん中に俺のいる方向置いて椅子に腰かけた。
無言のまま俺を見上げ…いざ口を開いたと思ったら…

「何か話してよ」

っと言って来た。

「良い子はもう寝る時間じゃないか?」
「あんたね…子供扱いすんじゃないわよ…」

もう怒ると言うより俺の冗談に飽きれてるようにも見れる。

「見張りで暇だと思って気を使ってあげたのに…残念ね…」
「ただ昼間寝たから寝れないだけじゃないのか?」
「うっ…」

俺の顔はニンマリ、レミナの顔はいかにも図星と言いたげな顔。

「まっ…まぁ…そんな事は気にしないで何か話しなさいよ」

あっ…逃げた。
はぁ…めんどくさい。
など思いつつ口を開く。

「俺ばかりじゃどうしようもないだろうが。そうだな…俺の質問にも答えて貰おうか?」
「答えれる範囲だったらね…てかなんであんたが上から目線なのかわかんないんだけど…」
「そんな事気にするやつだったか?」
「もう慣れつつあるわよ。残念なことにね。慣れって言うのは恐いわね」
「俺はお前の予測不可能な行動が恐いわ」

いつの間にか質問無しで会話が成立していた。
姫だというのにその雰囲気のカケラが全然見えないレミナ。
俺の友人とそう変わらない接し方をしてくる気がする。
俺にとってはそのほうがいいし親しみを持てる。
そんな親しみを感じたから夜こうしてこっそりと見張りをしたりしてる訳だ。
俺は別に興味のないやつには最低限の事しかしないし昨日の夜のように気を使ったりもしない。
自分の中はたった数日過ぎただけでレミナを友人として認識している気がする。


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