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キミに不時着する日
【幼馴染 恋愛小説】

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片割れハートがぐるりと回る-2

「がしゃーーーーーーーーーん!」


「「(びくっ)」」


突然聞こえた、音、を真似した声、にびっくりして、私たち二人は反射的にそっちを見る。


あ、



「……何度呼んでも聞こえないようだったので、いっそここに置いてあるトラ兄お気に入りのマグカップをたたき割ろうかと思ったけれど、物を大切にしないのは地球環境によくないかな、と思ったので、声で代用してみまシタ」


扉の前にだらりと立った相変わらず眠そうな半眼のユキヒコくんが、にこりとも笑わずVサイン。


「これぞ、エコロジー」

「……」


……どうだろう……





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さてさて、初めてお会いするあなたの為に簡易自己紹介。


私は、さっきも申し上げたとおりですが、サクラコちゃんといいます。あだ名はサク。惚れっぽく・告
り魔で・ふられ名人です。って自分で言ってて人生やり直したくなるような自己紹介も開き直って明るくいえちゃうポジティブシンキンな17歳。はっはっは!


で、こちら。底なし沼のごとく真っ黒な髪の毛が明らかに前方の視界を邪魔している彼、ユキヒコくん。あだ名は雪国まいたけ、っていうと刺されるからみんな気をつけてね!顔色からして絶対ネガティブシンキン、に見えて、実際何も考えていなさそうな挙動不審の変人。同い年。同じクラス。


で、もう一人、トラ兄ちゃんの説明はもういらないかな?
私とユキのもうひとりの幼馴染みであり、この高校で最悪の再会を果たしてしまったエロ魔神。背が高くて自称痩せマッチョの黒縁眼鏡オトコ。体育教師のくせに明るい茶色に髪を染めている。くるくるふわふわの天然パーマ。鬼畜。



こんなかんじの幼馴染み二人と共に、まあ平穏無事に高校ライフをエンジョイしていたわけなのです、が。


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