投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

キミに不時着する日
【幼馴染 恋愛小説】

キミに不時着する日の最初へ キミに不時着する日 8 キミに不時着する日 10 キミに不時着する日の最後へ

片割れハートがぐるりと回る-1

でも、考えてもみてほしいのだけれど。

たとえば……そう、たとえば、トイレ。トイレは、トイレじゃん?これを明日からお風呂だと思って使えと言われても、トイレはトイレだし。入れないし。たとえそれが新品で最新型のトイレだとしてもトイレはトイレだし。やっぱり入れないし。生まれて17年間トイレだったものが急にお風呂になられてもさ、いまさら、そんな、いきなり、ねえ。




だからつまりはそういうことだと思うんですよ。おわかり?





「さ、っぱりわからんな」


わざわざ長々と例えまであげて説明してやったというのに、目の前のオトコは煙草をすぱーっと吸いながらそんなことを言った。わからんのは結構、でも言い方がむかつく。何様のつもりで……


「ああ、お先生様だけど?」


わあー頭の悪い答えにめまいがしそうなんですけどおー。





みなさまどうもご機嫌いかがですか。ミヤジ サクラコです。冒頭からトイレトイレと連呼して申し訳ありませんでした。後悔はしていない。

メールでふられて成り行きで幼馴染みとつきあい始めたのが昨日のこと。今日はその次の日。
ただいまの時刻、午前七時半。現在地、体育研究室。眼前のオトコ、体育の先生、兼、近所のにいちゃん。名前はシンドウ トラ。24歳。未婚。喫煙者。眼鏡。天パ。変態。痴漢。鬼畜。露出狂。強姦魔。あと……


「待て、サク。あんまり誤解をまねくような人物紹介はやめろ。俺の人気投票にひびいたらどうしてくれる」

「人気って、誰からの」

「女子生徒にきまってんだろ」

「……幼女趣味。制服フェチ。ブルマ萌え。あと……」

「サークー」

「ふぎっ」


ぎい、ほっぺはをつままれへいまふ、ひょ、いひゃひゃひゃひゃひゃ。


「後悔したか!後悔したか!」

「こうはいひひゃ!はなひへはなひへ」

「よーし、じゃあ謝れ、ごめんなさいって言え!」

「ごめんなひゃいいいい」

「許さん!」


ええええええ


「ひひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ(ほらね、みんな見て!これがこのひとの本性だから!まじでほら、ね、ちょう鬼畜でしょ最低でしょ!?可愛い女子高生のほっぺたつまんで謝罪を強要って危ないひとでしょ!?って言いたいけどうまくしゃべれませんんんん…………)」


キミに不時着する日の最初へ キミに不時着する日 8 キミに不時着する日 10 キミに不時着する日の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前