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キミに不時着する日
【幼馴染 恋愛小説】

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キミに不時着する日-3

「やけに物わかりがいいねえ」



「だてに振られ慣れていませんからね……って何を言わせる」



「言わせてないし。勝手に言ったし」





ああいえばこういう、こういえばああいう!





「可愛くない!そんなだから友達いないんだよ」



「……余計なお世話」





あ、ちょっと怒った?

そう思って慌てて顔をうかがったら、あくびしてやがった。眠いだけか!





ところで。



サクラコ、というのが私の名前です。まじで。まるでどこぞのお嬢様。しかし中身はメヒョウ様。あれね、女の豹とかいて、メヒョウね。自称メヒョウね。

『コ』が余計だとよく言われ、友人その他には『サク』と呼ばれることが多いです。コはともかくなぜラまで省かれてしまったのかが不思議でしょうがないが、曰く、『サクラ』なんて可愛すぎておまえには似合わない似合わない、だそうで。納得。でもよく考えて欲しい。似合わないからといってラとコを省いたとして、ラッコはどうなる。ッしか残らないじゃない。もはやこれは私だけでなくラッコたちのアイデンティティーをも守る戦いだ、と今度友人たちに提議してみたいと思う。暇なときに。



そんなサクラコちゃん、17歳。高校2年であります。最近プリン気味ですがセミロングをマロンに染めて、毎朝毛先をくるっくるしてます。そして恋愛のスペシャリストを名乗ってます。しばしば冗談が通じず初対面のひとにはドン引きされます。別に私だって、本気でスペシャリストとか思ってないし……ぶつぶつ……。


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