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ポッキーとプリッツ
【推理 推理小説】

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ポッキーとプリッツ-7

しかし、1つ確認なのですが、宣誓は守られているのですか?
「答えたくありません」
なるほど。……まあいいでしょう。では、このままFさんは社員説を続けさせてもらいます。
「それは構いません」
確か、Fさんは6月からシンガポールに出張されてたんですよね。
「はい」
で、帰ってきたのが11月8日。その帰宅途中で、あのチャットをしたんでしたよね?
「そうです」
では、空港に到着してから、私とチャットをするまでの事をお話しいただけますか?
「わかりました。確か、空港に着いたのが20時39分。それから入国手続きをしました」
待ち時間は何をされてたのですか?
「会社の者と話をね。二人で帰ってきたものですから。言っとくけど、話しの内容は機密情報なので言えませんよ」
そうでしょうね。ただ、1つだけお教えていただけませんか?
「なんです?」
その会話にポッ○ーの話はありました?
「いや、全くないですね」
そうですか。では続きをお願いします。
「続きといわれても、大体待ち時間は40分ぐらいあったんですが、その間ずっと話し込んでましてね。そのままバスの中まで……」
車内とはバスの中だったんですか?
「そうです。話し込んでいたのはいいが、暫くすると、もう一人の者がウトウトしだしまして。なのでそこで話はやめて、お互い自分の事を始めたんです。まあ、彼は寝ただけですがね」
Fさんは?
「僕は疲れてはいたんですが、何故か寝る気になれなかったのでピピさんのサイトを覗いたわけです」
それで、私のお題を見つけ、私とチャットをしたわけですね。
「はいそうです」
つまり、シンガポールに発った6月から、私とチャットをするまでの間、ネット環境は全くなかったわけですね?
「はい」
最後に、シンガポールにいる間、私的な会話の中でポッ○ーとプ○ッツの話はされましたか?
「えらく回りくどい言い方をされますね」
ご勘弁を。Fさんがグ○コの社員だった場合、仕事で話のタネになる事は十分考えられますから。
「なるほど。その答えは“ノー”です」
よかった。
これでハッキリしました。やはりFさんはグ○コの社員さんです。
「おやおや、その自信はどこから来るのでしょう」
今からそれを説明しますので、よく思い出してください。
「どうぞ」
私がポッ○ーの名前がわからず断片の記憶だけで話した時、Fさんはそれをスラスラと当てていきましたよね。
「そうだったね。まあ僕は江崎グ○コ(株)のファンなので、当然と言えば当然ですが」
いえ、ただのファンなら当然ではないんですよ。
「どういうことです?」
Fさんが当てた中に“季節限定ポッ○ー”がありましたよね。
「ああ、確かにあった」
あれを私はこう表現しました。『“高級感のあるヤツ”そして“薄い灰色の箱”』と……。
Fさんはこの2点のヒントから、“季節限定ポッ○ー”であると簡単に言い当てました。
「それのどこが問題だと言うのです」
いえ、それは問題ないのです。ただ、その時にFさんはこう仰いました。
“高級感のあるヤツは季節限定ポッキーと思われます。赤い字で『冬』って書いてあったでしょう?”っと。
「よく分からないのですが」
Fさんならご存知だと思いますが『冬のくちどけポッ○ー』は、毎年パッケージの絵柄を替えています。
「よく知ってます」
でしょうね。
ではいいですか。貴方がグ○コの社員ではないとした場合。
貴方は6月からずっと海外に赴任していたのに、赤い『冬』の字を、いつどこで見たと言うのです。
「それはシンガポールで……」


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