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ポッキーとプリッツ
【推理 推理小説】

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ポッキーとプリッツ-8

社内で見たのではないなら、売っていたと言うんですか? そんなのあり得ませんよ。なんせ、あの“季節限定ポッ○ー”は“冬のくちどけポッ○ー”で、さらには、パッケージには堂々と『冬』と書いてある。そんな物を冬がないシンガポールで販売すると思いますか? いや、実際販売なんかされてない事はFさんの方がよくご存知のはずですよね。
つまり、貴方はグ○コの社員で、赴任中に社内情報としてパッケージの絵柄を見たとしか考えられないのです。
「……いや、違う。確か去年も赤い字だったから、それと間違えたんです」
去年は似たような背景ですが、『冬』の字は白でしたよ。
「なっ!」
他に何かありますか?
「……そうですか。僕はもうTさんの組み立てた論理と証拠に、完全に包囲されていたのですね。最後の最後、去年の物との間違いという大博打もハズレてしまい、完全に抜けられなくなりました。完敗です。
はあ……。去年はどんなんだったかな。赤い字だった気もするが、そんな事も忘れてしまうなんて、もう歳かなぁ」
お幾つかの方かは存じませんが、そんな歳だなんて……。
実を言うと、“去年のパッケージには白い字だった”って言うのは適当なんです。
「ハハハ、そうなんですか。自らの記憶に自信さえあれば、抜け道はあったんですね。すっかり騙されました」
いえいえ、ここを返されては、もう打つ手はありませんでしたので、破れかぶれ出た嘘です。すみません。
「いえ、探偵役には、そのハッタリも時には必要なんでしょう」
有難う御座います。さて、これが本当に最後の質問です。
「どうぞ」



“Fさん。貴方は江崎グ○コ株式会社の社員の方ですか”





「……その通りでございます」


◇◇◇◇◇
これがFさんと私とのチャットの全記録です。

END





参考資料
グリコホームページ
ウィキペディア
その他ブログ等
注:
冬のくちどけポッキーがシンガポールで売られていないと言う証拠は何もありません。すべて作者希望で御座います。
また、できる限り事実を基にしたつもりですが、事実と異なるところもあるかと思います。ここに書かれた事を信じた結果不利益を被ったとしても、責任は持てませんので、あしからず。
冬汰


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