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『深夜のコンビニ』
【OL/お姉さん 官能小説】

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『真昼の映画館』-2

その日の深夜ー二人のアドバイスを受けた啓一は菜々子を誘うため、バイトがないにもかかわらずコンビニに向かった。

(小谷さん…今日確かシフト入ってるはず…)

コンビニを覗くと菜々子が退屈そうにレジのところに座っていた。

「いらっしゃいま…あっ田中くん」

啓一の姿をみて菜々子が笑顔になった。

「久しぶりだね。二週間くらいかな?元気にしてた?」
「は、はい!相変わらず客来ませんね〜」
「うん。退屈…前みたいに田中くんがいれば楽しいのに」

(どっきーん…!!)

啓一はばくばくしている心音を聞かれないように一歩下がると、深呼吸をして話を切り出した。

「あ、あの!」
「ん?」
「この間はほんとにすいませんでしたっ!」
「やだまだ気にしてるの?いいってば」
「そ、それでお詫びといってはなんですがご迷惑でなければ今度映画でも見に行きませんか?」

緊張のあまり棒読みのようになってしまった。啓一は自分の腑甲斐なさに情けなくなる。

「あれ?もしかしてデートのお誘いですか?」

菜々子がにやにやしながら啓一を見上げる。

「…そうです」
「ん〜いいよ。ちょうど見たいのあるし」

菜々子の言葉を聞いて、啓一の目が一瞬で輝いた。

「ほ、ほんとに!?あのこれ俺のアドレスなんでメール下さい!それじゃ失礼します!!おやすみなさい!」
「えっ?あっちょっと…」

啓一はアドレスを書いた紙を勢いよくカウンターに置くと菜々子が引き止めるのも聞かず、走っていってしまった。

「ほんとにかわいいな〜田中くん」

菜々子は笑みを浮かべながら啓一のアドレスが書かれた紙を眺めていた。





 そしてその三日後。啓一が待ちに待ったデート当日がやってきた。菜々子の提案で授業がない平日の午後に映画に行くことになったのだった。啓一が映画館の前に立っていると、菜々子がやってくるのが見えた。

「お待たせ〜」

菜々子の細い体に水色のワンピースがよく似合っている。

「い、いえっ。全然待ってなんかないです」
「じゃ行こうか?」
「はい!」

ドキドキし過ぎてあまり菜々子の側に近寄れない。情けないが啓一は一歩離れて菜々子の後ろを歩いた。


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