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【教師 官能小説】

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out side #02〜間接〜-2

「え、これですか?」

那弥は紙パックを持ち上げる。

「そ。何か100パーセントじゃないから人気ないみたいだけど。
俺、これでもかって位甘いジュースが好きなんだよね。
皆が甘すぎてうんざりするような」

「わ、わかります…!! ですよね! 私もあの100パーセントジュースのすっぱいのが凄く苦手で!」


緊張のせいか、それとも共感し過ぎたのかは分からないがグッと手に力を込めて那弥は力説。

……というよりも、先輩とのこの会話の時間が嬉しくて。

心の中も、表情すらも緩めまくって会話していた那弥。

すると司が突然一言。

「ねぇ、相沢さん。ジュース一口いい?」

「はい〜いいですよ〜〜〜……って! えええぇぇ!? 先輩!?」

「何か喉かわいたなーなんて。あ、もう残り少ないならいいよ」


那弥は、表情が固まったまま動けない。


(…――というか、先輩。趣旨はそこじゃなくって…
【残り少ない】とか全然問題にするべきところじゃなくって…!
これ……ストローしか飲むところがありません先輩!)

……――。

なんていう事を悶々と考えてしまう那弥。

「相沢さん? どうかした?」

相変わらずな笑顔で顔を覗きこむ司。



「……〜〜〜〜〜。」


那弥は、傍目から見ても完璧てんぱってて周り見えてない可哀想な子にしか見えなかった。
しかし、意を決したように那弥は司に紙パックを差し出す。

「先輩…っ!! どうぞ!! こんなのでよければ!!」

「あ、いいんだ? ありがとう」

そういって司は紙パックを受け取る。
そんな司の様子をジッと見据えるようにして眺める那弥…。

司はゆっくりと紙パックのストローを自分の口へと近づけてゆく。
そのストローは一度那弥が口に含んだストローだ。
確実に那弥との【間接キス】への階段を昇っていく。

あと…あと…あと少しで……―――
たった一瞬のその時が、まるでスローモーションで、もう随分長い間緊張している錯覚に陥る。
何だか無意味に一人恥ずかしくなっている那弥はギュッとその目を瞑ろうとした……





その瞬間。


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