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社外情事?〜気晴らしの酒と思わぬ睦事〜
【その他 官能小説】

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社外情事?2〜初めての合コンといきなりの告白-4

――私とあなたで、セックス、しましょ?

ふと脳裏をよぎる、自分を絡めとっていった妖しい眼差し。
直後、困惑が後を追うように襲ってくる。
(何で合コンのメールで玲さんの事を思い出すんだよ……)
密かに嘆息する。
(意識してるのか? まさか。相手は社長で、俺は単なる平の社員)
悶々とした気持ちを抱えつつも、中断していた作業に取り掛かる。しかし、進む手は遅い。
(昼間、俺に対して親しげだったのは、健介達が提出してた上申書や総務部が纏めた調査書とかで、俺が会社の利益に繋がると判断したから、っていうレベルの話だろうし)
そのうち、打つ文字を間違える。消して打ち直すと、再び間違える。
(そう、そんな程度だ。だから昨日抱き合ったのも……)

(…何でだ?)

指が、止まった。
(態度は説明がつく。でも、行為は? なんで社長は俺と一晩過ごした? しかも、なんでわざわざ呼び出して、自分から正体を明かすような事をしたんだ?)
キーボードから手を離した誠司は、腕を組んで考え込む。しかし、いくら考えてみた所で、当然答えなど出るはずはない。彼はしかめっ面で腕組みを解くと、頭を抱えて唸った。
(第一、俺と社長は多分ほとんど面識がないはず。せいぜい、昨日同じ店で話したくらいだろ。なんであんな事をするって話になるんだ?)
やがて、口からため息が零れ落ちる。
(わっかんないなぁ……やっぱ、結局は人の考えてる事だからなぁ)
と、そこに来て唐突に、消し忘れた合コンのメールの事が思い出された。
同時に、昨夜の情事の前に玲が問いかけてきた言葉も、何故か頭に浮かぶ。

――ストレス解消にするのは、お酒だけ?

(……参加、してみるかな。…気晴らしに)
ふとそんな事を思いながら、天上を見上げた。


「「「かんぱぁーいっ!」」」
六つの杯が重なり合い、音高く響き渡る。
ここはKIRISAWAカンパニーに程近いカラオケ店。料金・メニューともに安く、店内環境も良いため、付近では利用客の多い店である。
そこが、健介の言っていた合コンの会場。誠司は主催の健介と、同じ課の一年下の後輩である幹原 哲也(みきはら てつや)と共にそこにいた。
「ん……くっはー! やっぱひと仕事終えた後の一杯は最高だなぁっ!」
真っ先に口をつけた健介が、わざとらしい声を上げる。彼ほどではないものの、他の者達も一様に掲げた盃(さかずき)を飲み干していく。
それに倣い誠司も飲み物を呷るが、実は一人だけ烏龍茶である。
お酒に関して昨日奇妙な目に遭っただけに、どうしてもお酒を頼む気にならなかったのだ。幸いにも健介を始めとして、特に異を唱える者はいなかったので、誠司はそれに甘えさせてもらった。
「んじゃ、乾杯済ませた所で、まずは自己紹介からいってみよーぜっ!」
「「おーっ!」」
いつの間にやら私服に着替えていた健介が音頭を取ると、他のメンバーがそれに続く。
とは言っても、はしゃいでいるのは健介を除けばぎこちなさの見える哲也と、妙なはしゃぎっぷりを見せる一人の女性だけ。そのせいで、盛り上がりは中途半端。
おそらく健介もこれは把握しているのであろう。殊更に大仰な態度で場の雰囲気を作る。
「まずは男達から行ってみようか! 俺は健介、今回の合コンの主催だ、よろしくぅ!」
本人なりに気障っぽい笑みと、女性陣に流し目。するとはしゃいでいた女性から、黄色い歓声が上がる。その反応に健介は気分を良くしながら、隣に座る哲也の肩を叩く。
「次に、こいつは俺の一期下!なかなか頼れる後輩の…」
「て、哲也と言いますっ!皆さん、今日はよろしくお願いしまっす!」
続いて、健介の言葉を引き取る形となった哲也が直立不動の姿勢をとり、少々うわずった調子で話す。これに対し女性陣は控えめな笑いを返し、健介は「おいおい、固まってんじゃねえか」と哲也の脇を小突いてからかった。
そして誠司はと言うと、その様子を若干引き気味に見ていた。
慣れない場に、ともすれば不必要にも見える健介の高いテンション。彼からすればそれは異様だ。
気晴らしの模索とはいえ、やはりやめておいた方がよかっただろうか――そんな気持ちが去来する。
しかし、そこから先へ思考を巡らすようなゆとりはなかった。不意を突くような形で、健介が小突いてきたからだ。
「ほらっ、後はお前だけだぜ!」
その言葉に、誠司はぼりぼりと後ろ頭をかきながら「あぁ、すまん」と返す。
(まぁ、考えるのはやめておこう。今は合コンってやつだし)
軽い苦笑を浮かべつつ、周囲をぐるり。
自分達と同様に、女性陣も三人。一見しただけでも、それぞれ異なったタイプとわかる。
一人目は健介のノリに合わせてはしゃいでいた女性。ミディアムヘアーの彼女ははしゃぎぶりもさる事ながら、背格好にも成人とは思えぬ幼さが見え隠れする。もしかしたら、服装次第では本当に少女と間違われてしまうのかもしれない。
続いて二人目は眼鏡をかけたロングヘアーの女性。ぱっと見は玲に似ていなくもないが、どちらかと言えば凛々しさが勝る。その事と合わせて、とっつきにくそうな印象を持つ。
そして三人目はウェーブのかかった髪型をした女性。こちらは大人しそうで、髪型と服装からとても「ふわふわした」イメージを抱かせる。ただ、少々声をかけづらそうな雰囲気が醸し出される。
と、誠司が女性達を一通り見まわした辺りで、健介が勝手に話し始めた。
「さぁ最後! こいつは近日課長になっちまう俺の同期!」
しかも口に出した言葉には、誠司が「言うな」と厳命したはずの単語。彼は額に指を当て、密かに顔をしかめてしまった。
定時になった後、誠司は健介からの追及を受けて、自身の課長職への就任を二人に打ち明けた。同時に「急な話でまだ自分も信じられないから、口外しないでくれ」と釘を刺したのだ。


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