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キズ
【純愛 恋愛小説】

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キズC-2

「ただいま〜」
「アリスちゃん、お帰りなさ〜い」
「ただいま、お母さん」
家に帰るとお母さんが出迎えてくれた。
「どうだった、友だちの家での晩御飯は美味しかった?」
「うん、美味しかったよ」
「そう、良かったはね〜、向こうのお母さんの料理はどうだった?上手だった?」
うちの家は基本的に放任主義で連絡をいれればほとんどが許される為遅くなっても怒られない。
「上手だったよ、後その友だち一人暮らししてるから、その友だちが作ったよ」
「あらあら、そうなの?一人暮らしの友だちがいたのね。お礼に今度家に招待しましょうか?」
「うん、それが良いかもいつも自分で作ってるみたいだから」
「あらそうなの凄いわね。アリスちゃんも料理出来るようにならないとね」
「う!!」
私はいちよう料理は出来るのだがレパートリーが少ないのだ。
「それじゃもう部屋に行くね」
「ええ、今度いつその友だちを誘うか考えましょう」
「は〜い」
何て言いながら部屋に帰った。
(ふぅ〜、今日も1日疲れた〜)
ベットに体を預けて今日の出来事を思い出していた。
(村尾くん、機嫌直してくれてるかな。明日学校にいったら謝ろ)そんな事を心に誓って私は眠りについた。

次の日クラスに行くと村尾くんは、欠席していた。
(やっぱり昨日のがまずかったかな?)
そんな気持ちの中今日一日授業を受けた。放課後のHRの時に担任の田上先生から保健室に行くようにとの事を言われたので保健室に行くと中津先生がコーヒーを飲みながらダラダラと雑誌を読んでいた。
(相変らず、ヒマそうな先生だよね)
「中津先生、来ました。3年の高見です」
「おっ!!来たな。まぁそこら辺に適当に座れ」
「はぁ〜い」
「高見ちゃん、昨日のクラスメイトのアイツは何かあるのか?」
「はい?そんなこといきなり言われても意味がイマイチわからないんですが?」
「そうだな、ハッキリ言えばイジメられてるのか?」
「いいえ、何でですか?」
考えてみるが村尾くんがイジメられている感じはしない。
「ああ、まぁな。昨日診断してる時にな……………」
という言葉を選ぶような返事がきたが重要な部分は言わなかった。
「取りあえず、私が言えるのはイジメは無いと言う事ぐらいですよ」
「そうか、ありがとう。私が聞きたかったのはその事だったんだよ、助かったよ」
「いいえ、お役に立てて良かったです」
「おう!!またいつでもココに来いよ」
「はい、サヨナラ」
「また明日なぁ〜」
と言って保健室から靴箱に向かっている間にすれ違う人達の視線を感じた。
(またぁ)
と心で盛大な溜め息を吐いた。自分の噂ぐらいは何度も耳にしているから余計気にしてしまう。
確かに今まで色々な人達に告白をされた事はある。しかし、特定の人とお付き合いとなると何故だかイヤになってしまうからいつも告白は断っている。
そんな事を考えて校門の近くまで来ると校門の所で遠巻きながら妙な人だかりが出来ていた。
(………何?何かあったの?)
と私も近付いて見て見るとどうやら誰かがいるようだ。
(………え?あれって眞遊さん?)
そうなのだ人だかりが見ていたのは村尾くんの同居人の早雪眞遊さんだった。今日は昨日より目立つ格好をしていた。相変らずの赤い髪と黒いGパンに赤いシャツを着ていて目立っていた。周りからは、「オイ!!誰だよあの人?スッゲー美人じゃん!!」とか「ねぇ、あのお姉さん誰待ってるのかな?声掛けてみようよ」等といった声が聞こえた。
(眞遊さ〜ん、気付いてよ〜。声が掛けづらいよ)
とじ〜っと見ていると視線を感じたらしく眞遊さんがこっちを向いた。
「オッ!!アリスちゃん待ってたよ」
と視線を感じていないような自然な挨拶をしてこっちに来た。
「こんにちわ、眞遊さん」
私も挨拶を返した。すると、また周りから「オイ!!あの美人さんあの高見有栖さんの知り合いか」とか「え〜、何、何。有栖さんの知り合いなの?良いなぁ〜」等が聞こえた。
(あ〜、もう周りの人達うるさいな〜)
「アリスちゃん、歩きながら話ししようか」「はい」
眞遊さんと歩きながら色々な話をした高校の話し、家の話し。


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