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西遊々記
【ファンタジー 官能小説】

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西遊々記D-2

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『助けて!!』
回想に浸る三蔵の脳裏に叫び声が響いた。
「あんず!」
三蔵はガバッと飛び起きると、川面に駆け寄った。
みると大猿に両手両足の自由を奪われ、必死に抵抗する杏子の姿があった。

そして 今や大猿のたぎったモノが杏子の花を引き裂こうとしている。

「あんずっ!!」
全身に電気のようなショックが駆け抜ける。
次の瞬間、長い銀髪をなびかせ三蔵は川面に飛び込んだ。


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「あんずっ」

遠くで懐かしい声が聞こえる。
三蔵? 来てくれたの?

体の節々が痛くて力が入らない。

『ぐあぁ〜』
そして猛獣の唸り声

声の方にぼんやりと目を向けると三蔵が大猿の目に剣を突き立てている。
三蔵のその肩には大きな引き裂き傷があり血がドクドクとあふれている。

片目を潰され、暴れる大猿。素早く離れた三蔵の体を捕らえようと長く伸びる腕で追う。

その背後から悟空が大猿の臑めがけて如意棒を振る。
ズンという音と共に大猿は倒れ、すかさず三蔵は左胸に剣を突き立てた。大猿はそのまま動かなくなった。

「あんず…」
肩を押さえ足を引きずりながら三蔵が歩いてくる。
「三蔵!」
あたしは全裸であることや自分の痛みを忘れ彼に駆け寄った。

「すまない…」
悔しそうに歯をくいしばる。
あたしの大腿の間には「初めて」の証しである赤い体液の跡があったのだ。

「大丈夫、あたしは…」
大猿の仔を身ごもってしまうまえにあたしは命を絶とう。
三蔵の腰から短刀を抜き取り、自分の胸にあてる。

「やめろっ」
激しい叱咤の声と共にあたしは両手首をグイッと掴まれた。
勢いのあまり、そのまま床に押し倒される。

「あたしがいなくなれば香天の伝説も終わるわ。このままでは大猿の子を…」
悔しくて最後まで言葉がでなかった。

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「…ンっ!」
突然唇が振ってきた。
激しく舌を絡ませる三蔵。
胸を優しく揉みしだかれる。
彼に触れられるとたまらなく嬉しくなる。
三蔵はすかさずあたしの足の間に体を割り込ませようとした。

「…ヤダっ!」

無意識にあたしは拒絶の体制をとっていた。大猿との忌まわしい出来事が脳裏をよぎり、体が無意識に反応して
しまう。

「…わかった…でも命を絶つ事だけは絶対にするな!」

穏やかだけどその漆黒の瞳の奥には「否」とは言わせない力強さが現れていた。
きっと三蔵はまたあたしの身体を浄化してくれるつもりだったのだろう。
でも今のあたしにはそれだけの余裕がない事も判ったようだ。


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